いまの時代、多くの企業では、社員一人ひとりの「長期的なキャリア形成」を考慮して定期異動をかけるような余裕はありません。
それどころか、企業が「事業ポートフォリオ組み換え」のような大きな変化を起こそうとすれば、どうなるでしょうか。
「想定外の異動」で萎えるミドル・シニア世代
企業がこれまでと違う方向に舵を切る場合、「ジョブ型の企業」なら対象者は解雇でしょうが、「メンバーシップ型の企業」は「想定外の異動」で雇用自体は守ることになるでしょう。
しかし、雇用自体は守られるものの、「これまでの仕事と関連性が薄く、積み上がり感のない部署」にいきなり異動になることも十分考えられます。
いくら会社から「リスキリングに投資するから大丈夫」と言われても、そういう部署に異動させられると、特にミドル・シニア世代は、心理的に萎えてしまうものです。
このような事態を考えると、「今の時代、『同じ仕事』を続けることこそがリスク」という言い方も十分できるのです。
いまのような変化が激しく先が読めない時代には、キャリアは「積み上げる」ものではなく、むしろ「異質な経験や学びをつなげていく」ものと考えたほうが賢明なのです。
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