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旅行需要回復も、「人手不足」への対策が不可欠 ホテル業界は国内外の富裕層の囲い込みに注力

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全国旅行支援の開始や水際対策の緩和で国内旅行の需要はコロナ前の2019年を超える水準が見込まれる。ホテル業界は、需要の刈り取りを急ぐが、人手不足が大きな壁となっている。

帝国ホテルは東京本館の外観
帝国ホテルは東京本館の建て替えや、京都での新ホテル建設を予定(撮影:尾形文繁)

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国内旅行需要は回復

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「下期(2022年10月〜23年3月)の国内旅行はコロナ禍前を上回る見通し」。国内旅行会社最大手JTBの山北栄二郎社長は、国内旅行の復活を宣言した。

コロナ禍が影を落とす旅行業界。2022年から市場は徐々に回復しているとはいえ、上期の回復ペースは非常に緩やかだった。JTBが11月18日に発表した2022年4〜9月の決算は、売上高3862億円(前年同期比114.8%増)、営業損失46億円(前期は330億円の営業損失)と、営業赤字が続いている。

海外旅行の落ち込みを受けJTBより業績の厳しいエイチ・アイ・エス(HIS)は、ドラスティックな改革を断行し、ハウステンボスやバイオマス発電事業など子会社3社を売却した。

次ページカギとなるのは「富裕層の囲い込み」
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