むだばかりで疲弊した組織に「モチベを高める技」 大組織ほど無意味で不合理な規律や作業が多い

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ルールだから。指示だから。昔からそうやっているから。そういった当たり前になっている「むだな仕事」が、仕事には意外と潜んでいます(写真:EKAKI/PIXTA)
わたしたちは、意味なく命令されるのが大嫌いです。上司から「とにかく予算を達成しろ」と言われると、誰だって、やる気が吹き飛んでしまうものです。
人のモチベーションについて研究したエドワード・デシは、「自分でやりたい」「能力を発揮したい」「いい関係性を持ちたい」という3つの欲求が満たされると、人は動機づけられ、生産的になり、幸福を感じると発表しました。これらはそれぞれ、「自律性」「有能感」「関係性」というワードであらわせます。この3つの欲求を満たすことでメンバーの心に火がつき、「自走」していくチームに変わっていきます。
しかしその前提としては、心と時間に余裕があることが大切です。この記事は、起業家である斉藤徹氏の書籍『だから僕たちは、組織を変えていける ワークブック』から、職場のモチベーションを高めるために重要な「自律性」をもたらす技術と、その前提として大切な「むだな仕事」を減らす方法についてお伝えします。

仕事が終わらない閉塞感をどうするか

どうすれば、チームは動き出すのでしょうか。何か新しいことをしようとするとき、決まって出てくる言葉は「忙しすぎて、新しいことができない」です。この最初の一歩を、対話を通じて変革するところからはじめていきましょう。

どうすればいいのか。それは「価値を生まない仕事を最小化する」ことです。組織の無意味な「しなくちゃ」をばっさりと断捨離して、1人ひとりの心に余裕をとりもどし、「しよう」「したい」という気持ちを芽吹かせる土壌をつくるのです。

歴史ある組織、大きな組織ほど、無意味で不合理な規律や手続き、習慣がありがちです。これらは社員だけでなく、顧客にとっても悪夢であり、ブランドイメージや顧客満足度を引き下げる要因になっています。

組織の「しなくちゃ」を最小化する第一歩は、組織内に横行する、あらゆるむだな規律、手続き、習慣、作業を発見し、抜本的に改善することです。ポイントは「ゼロベース思考」「ダブルループ学習」「透明のチカラ」です。

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