私は、レンジローバースポーツのドライブは未体験であるものの、どちらのエンジンも現行レンジローバーでは試したことがある。
その記憶からすると、ともに、トルクがたっぷりあるうえによく回る内燃機関ならではの”味”をもっていることに加え、車両のノーズ部分が軽くて、カーブが続く道でもすいすいとこなした。なので、レンジローバースポーツも楽しみなのだ。
実際、「レンジローバースポーツは、後席の居心地もさることながら、自分で運転するオーナーにも満足してもらえるクルマ」と言うのは、日本法人であるジャガー・ランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン社長だ。レンジローバーの名の下に、キャラクターの異なるモデルを持つことは、マーケティング的にもたいへん重要、とする。
「レンジローバーを含めたランドローバー車の日本での受注台数は、過去10年間で10倍以上と伸び続けています。レンジローバーは、かつて最も売れたのが第4世代でしたが、そのピーク時の受注台数の3〜4倍まで、現行の第5世代は売れています」
購買層の年齢が下がっている
ハンソン社長は、レンジローバースポーツの発表会場で、笑顔でもってそう語ってくれた。
「日本の市場で興味深いのは、毎年調査するごとに購買層の年齢が下がっている事実です。いまは(平均すると)47歳と出ています。私たちは、いまのレンジローバーをモダンタイプのラグジュアリーととらえ、競合はクルマではない(ほかのラグジュアリープロダクト)、という考え方をしています。若い層には、それが評価されているのでしょうか」
レンジローバースポーツの価格は、もっともベーシックな「スポーツS」で1068万円。誰でも買えるクルマではない。しかし東京の路上では見かける機会が多い。オーナーと話をすると、特別なクルマだと思って乗っているだけに、他人とはどこか違うクルマに乗っていたい気持ちはあります、と言う。
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