防衛費増額の原資を一体どこから捻り出せるのか 木原副長官「歳出改革含め、年内に方向性を」
松山キャスター:岸田総理が2027年までの財源の規模と財源措置について明らかにすると言っているが、来年度予算分だけではなく、5年後の分まで含めてどれくらいの規模の税金と国債でやるのか、その比率までも年内に明らかにする方針か。
岸田総理が年内に決めたいことは2つ
木原氏:岸田総理が年内に決めたいと言っていることは2つある。1つは5年間でどれぐらいの防衛費を措置して何をやるか、この中身をしっかり決めたいということ。それから2027年に向けてその財源をどうしていくかということをある程度決めていきたいということ。税目やどの予算を削るのか、どこまで決められるのかというのは、与党内の議論は大変重要で、いま決め打ちでやる必要はない。ただ、ある程度の姿を示さなければ、国民に対して無責任だ。岸田総理はしっかり決めていきたいと思っていると思う。
松山キャスター:年内に方向性までは決めるということか。
木原氏:岸田総理はそう思っていると思うが、いま与党で議論いただいているから、それを踏まえながらやりたい。
橋下氏:歳出改革でこれ(防衛費増額)をまかなうべきだというのは、政府の誤魔化しだ。一般会計歳出で社会保障費には触れないと。歳出改革といっても、もう切るところはほとんどない。いや、無駄なところはあるが、およそ何兆円が出てくるような話ではない。防衛費GDP2%目標について僕は賛成だが、防衛費ばかり増えて喫緊の課題の少子化対策はどうなるのか。子どもの出生数は年間80万人割れが確実などと言われ、武器ばかりが増えて子どもがいない国でいいのか。
木原氏:橋下さんは「歳出改革で兆円単位は出てこない」と言うが、それは一年では出てこない。しかし、歳出改革というのは、例えば、1,000億円を毎年毎年改革していけば5年後には5,000億円になり、それ以降はずっと5,000億円が積み上がる。2,000億円ずつやれば5年間では1兆円になる。歳出改革の努力は決して無駄ではない。ちゃんとやれば兆円単位のものが出てくる。ただ、それでも、では、今回やろうとしている防衛力の抜本的強化に足りるのかといわれれば、それは多分足りないのだろうと思う。だからこそまず歳出改革の努力をさせていただいて、その後、国民の皆さんにも広くご負担を、お支えをいただきたいということを総理は明言している。それが先ほどの議論で年内にそういったある程度の姿、方向性はお見せしたいということだ。いずれにしても、歳出改革で兆円単位が出てこないということは全くない。