JR大阪駅「性的広告」に見る日本で炎上が続く真因 女性含め「複数チェック」しても防げていない

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広告におけるジェンダー問題、2つの論点

広告におけるジェンダー表現に関しては、さまさまな論点がありうるが、究極においては、下記の2点に集約できると考える。

1. そもそも「表現自体」が適切か否か
2. 多くの人の目に触れる「広告」という形式での表現として適切か否か

1に関して、ジェンダー表現に関する規制が年々強まっていく中、企業側も学習し、実際に配慮もするようになっている。

しかし、二次元キャラクターを使った広告は、依然として問題になり続けている。その背景には、「原典」となる二次元キャラクター自体の露出度が高く、そこを参照点として、広告制作を行っていることがある。

日本のアニメ作品の女性キャラクターには、過度に女性の身体的特徴が強調されていたり、露出度が高かったりするものが多いが、その中には未成年と思しきキャラクターも少なからずいる。

海外の基準からは「児童ポルノ」と見なされてしまうことも多く、そうした基準に照らすと、「表現上問題あり」とされることになる。

「表現の自由は守るべき」「見たくない人は見なければよい」という主張も当然あるのだが、広告に関しては、2の“到達範囲”の問題がある。

漫画なら読者、アニメなら視聴者が自主的に見るものだが、広告については、ターゲットが厳密に絞り込まれたものでない限り、否応なしに不特定多数の目に触れるものであり、「見たくない人も見てしまう」という状況は必然的に出てきてしまう。

次ページ炎上広告の4象限で見てみると・・・
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