36歳での婚活で60人と会った彼女の「最後の選択」 もっとも「可能性のない男性」と結婚したワケ

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婚活にも応用できる素晴らしい癖だが、採用活動に慣れた美雪さんには別のこだわりがあった。プロフィールとメッセージのやり取りだけでは相手の本質は見極められない、ということだ。短期集中で結果を出したいので1日に最低30人には「まずは会いましょう」というメッセージを送っていたと振り返る。飛び込み営業並みに積極的な行動だが「何かの勧誘ではないか?」と怪しまれたのかもしれない。

「実際に会えたのは3カ月で3人ほどです。いい人ばかりでしたが、何度会っても先に進まなかったり、2回目以降は断られたりしたり。このペースで婚活を進めても効率が悪いと思って、相手の国籍や住んでいる地域もこだわらないことにしました」

すると、外国人や地方在住者、海外駐在員などからもメッセージが来るようになり、数カ月のうちに60人以上との面会を取り付けた。ただし、初めて会うのは週末の日中に設定することを美雪さんは譲らなかった。

相手の本気度と柔軟性を見る美雪さんの戦術

「夜に会いたがる男性も少なくありませんでしたが、変な目的の危険性もありますし、その都度、外食していたら時間もお金も足りなくなってしまいます。週末の日中ならば1日に3人ぐらいは会えますし、お茶するだけなのでお金もあまりかかりません」

間口を広げつつ、日程は限定して相手の本気度と柔軟性を見るという戦術である。職業や年収は気にしないとはいえ、ちゃんと働いて自活していることは大前提だった。それを突破してきたのがラファエルさんだった。

当時、日本にワーキングホリデーで滞在中だったラファエルさん。ただし、ワーキングはせずに京都や大阪のお寺などで「霊気」を養っていたらしい。ちょっとスピリチュアル好きな人なのだ。

「東海道を巡礼者のように歩いて関東に行くから川崎でビールでも飲まないか、というお誘いでした(笑)。その日は予定があるけれど他の日ならいいよ、と軽く返事をしたらまた誘われたんです。都内でお昼に会ってホットドッグでビールを飲みました。血豆だらけの足と道中の写真を見せてもらってバイバイした記憶があります。すぐにフランスに帰ってしまう人なのでお付き合いする対象ではありませんでした」

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