時には、どうしても残業をしなくてはいけないこともありますが、それが常態化し、「残業ありき」でないと満足なパフォーマンスを発揮できないというのは明らかに不健全ですし、サスティナブルではないでしょう。多様な人材がおのおのの環境で、無理なく高いパフォーマンスを発揮できる体制を整えることも、経営者の一つの役割です。
現在、サマリーは社員50名ほどの会社ですが、今後、規模が大きくなれば、新たなルールづくりが急務になってくることも予想されます。もちろん時代の移り変わりも見過ごせません。自社の規模の変化、働き方や生き方の価値観の変化に見合ったルールの必要性を感じています。
「いつ働くか」という多様性の出現
そこで一つ、自分の会社の枠を超えて言いたいのは、昨今のリモートワークの普及に合わせて、やがて労働基準法にも見直しが必要になるのではないかということです。
現在の法律では、深夜労働に対して割増賃金を支払わなくてはいけません。これに違反すると経営者や役職者が罰せられます。しかし、「高いパフォーマンスを発揮しやすい時間」「働きやすい時間」は、実は人それぞれ違うものです。
会社が深夜に勤務を命じる場合は当然割増を支払うべきですが、そのルールがあることで自主的にその時間に働きにくくなるのは少し時代に即していないのでは、と感じるときもあります。
「朝のほうが頭の働きがいい」「夜のほうが頭の働きがいい」といった体質的な違いもあれば、「小さな子どもがいるので、夜のほうが働く時間を確保しやすい」「夕方以降の副業を始めたいから、早朝から昼過ぎまでを本業に専念する時間としたい」といった環境的な違いもあるでしょう。こうしたライフスタイルの違いは、リモートワークが普及すればするほど歴然としてきます。
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