優秀な人に人気の会社、離れる会社、その分水嶺 ますます「多様化」が進む時代にやるべきこと

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その点、もともと私たちには「社員の業務を明文化・しくみ化する」「各施策の定量的な検証を欠かさない」などのカルチャーがあります。「社長がこう言っているから」「上司がこう言っているから」といった属人的な発想は、当社では避けるべきとしており、個々のチーム、一人ひとりの社員は自立的・自律的に働くことを求められます。つまりサマリーにフルリモートがフィットした一番の理由は、極力フラットに運営されてきた企業文化にあるといえるでしょう。

技術が発展してますます忙しくなった

リモートワークになると、出社しない、監視の目もタイムカードもない、さらには、いつでも仕事ができるため、「勤務時間」「公私のすみ分け」などの概念が消失しかねません。

また、技術革新によって業務が効率化したからといって、余暇が増えるわけではないというのは歴史が証明しています。たとえば手紙がファックスになり、ファックスがメールになりと連絡手段が効率化しても、人々の余暇は増えませんでした。

昔は半日がかりだった東京−大阪間の移動が新幹線で約2時間半に短縮されても、人々の余暇は増えませんでした。

単純計算で、仮に労働効率が2倍になったら労働時間は半分になるというように、労働が効率化すれば、それだけ労働時間は圧縮されるはずです。しかし、実際には、そうなっていない。効率化により生じた時間の余白に、また新たな業務が詰め込まれ、むしろ人々はますます忙しくなっているというのが現状でしょう。

僕自身はフリーランス・マインドで仕事をとらえているところが大きく、極端な話、必要とあらば24時間でも働くことをいとわないタイプなのですが、経営者としては、やはり社員の労務管理をきちんと考えなくてはいけません。

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