朝比奈:私も就活生のときは、それまで社会人と接する機会もほとんどありませんでしたし、しかも相手は自分を見定めする立場なので、採用担当者のことを非常に怖いと思っていました。ただそこで、ちょっとの想像力を働かせて、「採用担当者も同じ人間なんだなぁ」と思えたら、就職活動も楽になるかもしれませんね。
就活中の学生もぜひ読んでみよう
常見:学生にとって就職活動は辛いでしょうが、採用担当者だって会社からも、学生からも評価される立場で非常に追い詰められながら日々、仕事をしているわけです。そういった採用側の実情を知ることができるという点で、朝比奈さんの『あの子が欲しい』は学生が読んで救われる内容だと思いました。
朝比奈:学生は大人を過大に評価しがちだけども、みんな普通の人なんです。今の就職活動は、学生も採用担当者の方もお互いに無理をして、自分のセルフイメージを膨らませているようなところに問題があると思います。
常見:本来の自分とは違う、背伸びした姿を装っているわけですからね。
朝比奈:これから就職活動に出る学生は大変かもしれません。自分の知らない大人から自分が必要かどうかを勝手に判断されて、自尊心が傷つくことだって沢山あると思います。でも、そこをなんとか乗り越えて、社会への第一歩を踏み出してほしいですね。作者として、この作品を読んでくださった人が少しでも救われると嬉しいです。
行こうぜ、満員電車の向こうへ。
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