ここまでは、主に「ビジネスシーンの飲み会」で二流の渓谷に滑落する人たちの残念な特徴について論じてきた。
最後に指摘するからといって重要度が下がるわけではないのだが、プライベートの飲み会でも、あるいは、一部の職場の飲み会でも、いまだ絶滅していないのが、日本独自の「コール文化」だ。
大学時代に卒業したはずの、30代を超えてやってしまうと恥ずかしすぎる「コール」で「何々ちゅうもーく!」と大声を張り上げては、誰にも相手にされず、一人振り上げた右手を下せないような、残念な幹事たち。
この「コール文化」は、世界各地の飲み会と比較しても「日本特有の飲み文化」である。
執拗なコール等で「飲まなければならないような同調圧力」を生み出して、時に犠牲者が出るまで飲ませ続けるのは、もはや「二流の飲み会」といった可愛らしいネーミングで終わる話ではなく、「アルコールによる暴力事件の現場」と言ったほうが、実態に近いだろう。
コール文化は「日本特有の危険な飲み会文化」
なお私の大学時代は、「聖子、聖子、橋本聖子!!」や「トキ、トキ、塩沢とき、トキ、トキ、塩沢とき!!!!」というコールが延々と続いて飲まされまくり、この私も生死の境をさまよったものである。
今でも絶滅保護種のトキをニュースで見るたびに、あの時の苦しみがフラッシュバックしてしまうのは、私だけではあるまい。
ちなみに中国での飲み会は、発火するんじゃないかと思われるほどアルコール度数の高い白酒(パイチュウ)を、大勢の参加者と一杯ずつ乾杯して飲みまくったりする。
また韓国では、やたらと飲み会のゲームが多くて、これまたたくさん飲んだりもする。
ただ、皆で一糸乱れず「同じ歌」を合唱しながら手拍子して集団的圧力で飲ませにかかる「コール文化」は、小学校時代から「合唱の授業」が多いことの名残ではないか、と内心いぶかってしまうくらい、「日本特有の危険な飲み会文化」なのだ。
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