いよいよ本コラムの手に汗握る展開も、佳境に入ってきた。
飲み会の場で、誰もが呆れるあまりに「残念な余興」のひとつが、宴もたけなわになったころの「筋肉自慢」ではないだろうか。
なぜだかわからないのだが、少し酔うと腕相撲を挑んでくる人が少なくない。
シャツをめくりあげて力こぶをつくったかと思いきや、「余興の腕相撲」とは思えないくらいの肘のポジショニング争いを繰り広げ、すでにどっちらけムードの周囲にダメ押しをする、飲み会の冬将軍たち。
ちなみに、そういう私自身が大学時代、フラメンコ部だったのだが、体育会系のラグビー部のキャプテンと腕相撲して圧勝したことを生涯誇りにしているくらい、飲み会における腕相撲は、大学時代最強であった。
ともあれ、飲み会で、やたらと腕相撲を始める輩がいるのも、日本の特徴だ。しかし正確に言えば、実は韓国にも、酔っぱらった後に腕相撲をおっぱじめる輩が、特に20代で数多く存在する。
飲み会で「二流の腕相撲トーナメント」を始めるのは、東アジア固有の文化なのかもしれない。
「日本の飲み会文化」の発達を願う
これまで長々と、アジア各国の飲み会文化との比較等と大風呂敷を広げたはいいものの、実態はと言えば、その私自身が、中国でも飲まされまくるし、韓国でも飲まされまくってきた。
「一流エコノミスト」を目指していたのに、結局は「二流のサケノミスト」に転落した「上手いこと言おうと思って即滑ってしまった気の毒な御仁」が、何を隠そう、この私なのだ。
しかし今回、問題提起した問題点を振り返ることで、少しでも「日本の飲み会文化」のさらなる発展の一助になることができれば、本望である。
この願いは、新刊『そっか、日本と韓国って、そういう国だったのか。』を上梓したのとまさに同じ「すばらしい日本をより良くしたい」という動機に基づいているのだから。
皆様の週末の飲み会が、少しでも「心から楽しめる飲み会」に近づくことを心から念じつつ、今日も元気に飲み会に繰り出したいと思う。もちろん、このコールをひとりでかけながら―――トキトキトキトキシオザワトキ!!
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