ジョブズが目指していたのは業界初ではなかった アップル創業者が黄金期・晩年に語った生声13選

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いろんなコンシューマ製品のデザインを見てみると、とても複雑な外観をしているのが分かる。我々は、すべてが一体化したもっとシンプルなモノをつくりたかったんだ。何か問題を解決しようとする時、最初に思いつく解決方法というのは非常にややこしいものになる。たいていの人はそこでやめてしまう。
ところが、継続して問題に向き合い、タマネギの皮を一枚一枚むいていくようにすると、非常にエレガントでシンプルな解決方法にたどり着くことが多いんだ。たいていの人は、そこまで時間をかけて努力していない。
消費者は賢いから、しっかり考え抜かれたものを求めていると思う。
――『ニューズウィーク』誌 2006年10月16日


(人通りの多い場所を選んでアップルストアをオープンしたことについて)
不動産にはかなりお金がかかったよ。(でも、お客さんが)20分も時間をかけなくて済む。20歩分の時間があればいいんだ。
――『フォーチュン』誌 2007年3月19日
昨日のことをくよくよ悩むよりも、明日を創造しようじゃないか。
――D:All Things Digitalカンファレンス(D5)
2007年5月30日

「フォーカスする」とは、フォーカスすべきものに対して、「イエス」と言うことだとみな思っている。だが、決してそうではない。他の100のよいアイデアに「ノー」と言うことだ。しっかり考えて選別しなければならない。私は選んだものを同じくらい、選ばなかったものにも誇りを持っている。
――『フォーチュン』誌 2008年3月7日

最初に考えるのは製品とユーザー体験

<2009〜2011年 《未来》
病気療養の最中〜人生の最期を迎えるまで、絶えず伝え続けたこと>

スティーブ・ジョブズの生声 本人自らの発言だからこそ見える真実
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機能や利点、RAMのスペックなんかを並び立てても宣伝効果は得られない。グラフや比較表を使ったところで同じだね。相手に伝わるのは心に響くものだけだ。
――『Return to the Little Kingdom』 2009年


もちろん、仕事は利益を生み出さなければならない。だが、それは決して出発点ではない。最初に考えるのは製品とユーザー体験だ。
――『TIME』誌 2010年4月1日


業界初を目指しているのではない。業界最高を目指している。
――アップル「iPhone OS 4.0」発表イベント 2010年4月8日


とにかくちゃんと動く。
――アップルのイベントでよく使われるフレーズ

ジョージ・ビーム ジャーナリスト

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George Beahm

アメリカ合衆国ヴァージニア州在住のジャーナリスト。鹿児島出身の母を持つ日系アメリカ人。ビジネスやポピュラーカルチャーに精通し、これまでに30作以上もの書籍を発刊。本書のアメリカ版は、発売前からAmazon US などでベストセラーランク入りを果たす。

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