【唇に水ぶくれ】口唇ヘルペス繰り返す根本要因 子供と大人の初感染は、症状も大きく異なる

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痛みが伴い、見た目も目立つ口唇ヘルペス。いったいなぜこのような症状が出るのでしょうか(写真:エレナ・ボルフ/PIXTA)
鏡を見ると、唇に小さな水ぶくれができている。また口唇ヘルペスか……と、思う人は少なくないだろう。口唇ヘルペスは疲れやストレスをためやすい働き盛りの世代にとっては身近な病気だ。痛みを伴ったり、見た目的にも目立ったりするため、案外、やっかいな面もある。できるだけ早く治したいが、どうしたらいいか。口腔粘膜疾患を専門とする慶應義塾大学歯科・口腔外科の角田和之歯科医師に聞いた。

唇やその周囲に、痛みを伴う小さな水ぶくれが複数できる「口唇ヘルペス」。単純ヘルペスウイルスの感染によって起こる症状だ。

単純ヘルペスウイルスには、口唇ヘルペスを引き起こすⅠ型と、性器ヘルペスを引き起こすⅡ型の2種類がある(外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

Ⅱ型の場合、ほとんどが性行為によって感染する。一方Ⅰ型は、接触感染や飛沫感染のほか、ウイルスに汚染されたタオルや食器などから感染する。とくにアトピー性皮膚炎や乾燥などで、皮膚のバリア機能が低下している場合には、感染しやすくなる。

大人で初めてⅠ型に感染・発症すると、高熱が出る

Ⅰ型に初めて感染したときは、一般的な口唇ヘルペスの症状とは異なり、発熱したり、口内炎ができたりする。

幼少期にⅠ型に初めて感染した場合は、これらの症状が出にくいため感染に気づかないことが多い。なお幼少期の感染経路には、家族から、または保育園などの集団生活によるものがある。

一方で幼少期に感染せず、大人になって初めてⅠ型に感染して発症する場合もある。大人で初めて感染すると、多くの人は高熱が出る。症状はとても重く、40度近い高熱が出たり、口の中全体に水ぶくれができ、治るまでほとんど食事ができない状態になったりすることも珍しくない。

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