投資で大損・退場する残念投資家が知らない3心理 行動経済学「学ぶ」「学ばない」は大きな差を生む

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レバレッジをかけた金融商品へ投資して、急速に損失が膨らんでいく状況をSNSで報告している個人投資家をたまに見かけます。数百万円単位の損失を報告しつつも危機感のない様子に戦慄が走りますが、これも金額が大きくなるにつれて心理的なインパクトは逓減していく「感応度逓減性」の具体例のひとつなのかもしれません。

このような状態になったら、一度取引を中断して冷静になる必要があります。損失が拡大している現状に身を任せるのではなく、参照点を現時点として、あらためて現状からどのようにしていくかを考えていくことが重要でしょう。

特徴その3:損失回避性

損失回避性とは、損失と利益を比較した場合に、損失の方が利益よりも精神的な振れ幅が大きくなる人間心理のことを言います。その振れ幅については、損失は利益の2倍程度と言われています。

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つまり、冒頭で紹介したように、10万円の利益を得たケースと10万円を失ったケースを想定すると、金額は同じ10万円ですが、10万円を失った時の嫌な思いを打ち消す喜びを得るには20万円の利益が必要になることを意味しています。

株価が暴落した時に精神的なダメージを大きく受けたり、含み損を抱え続けたまま投資を続けることが、精神的にこたえたりするのはこのためです。

非合理的な感情ではありますが、人間の感情とはそのようなものだと割り切って対処していく必要があります。

最初から大きな金額を投資して、暴落により大きな含み損を抱えてしまっては投資を続ける気力がなくなってしまいます。

したがって、最初は少額ずつ投資していくことで学びつつ、株式市場に慣れていった方がいいでしょう。焦らずとも長く相場にいれば自ずとリターンはついてくるものです。

まとめ
・参照点依存性により、自分が投資した時の株価に意識がアンカリングされること知っておこう
・感応度逓減性により、損失が大きくなりすぎると金銭感覚が麻痺してくることを知っておこう
・損失回避性により、損失は利益の2倍程度、心理的な影響を受けることを知っておこう
長期株式投資 「日本の配当株」メインの個人投資家

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ちょうきかぶしきとうし / Choukikabushikitoushi

「日本の配当株」専門の個人投資家。1977年、熊本県生まれ。2004年株式投資を開始。ハイリターン・一攫千金を求め新興市場にて個別銘柄の投資をするも、ライブドアショックで痛すぎる損失を経験。以降、大型株へ投資対象をシフトするが、リーマンショックで含み損が600万円にまで膨らむ。2009年、ポートフォリオを大型配当株メインにスイッチ。以降は安定的に資産を増やし、2023年の税引き後の手取り配当額は378万4014円と過去最高を更新し、運用資産1億円を突破。近年は、20年間の投資生活で磨いた技術やノウハウをX(旧Twitter)やブログにて発信。2023年3月、長年勤めた会社を早期退職し、投資教育をライフワークに。

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