レバレッジをかけた金融商品へ投資して、急速に損失が膨らんでいく状況をSNSで報告している個人投資家をたまに見かけます。数百万円単位の損失を報告しつつも危機感のない様子に戦慄が走りますが、これも金額が大きくなるにつれて心理的なインパクトは逓減していく「感応度逓減性」の具体例のひとつなのかもしれません。
このような状態になったら、一度取引を中断して冷静になる必要があります。損失が拡大している現状に身を任せるのではなく、参照点を現時点として、あらためて現状からどのようにしていくかを考えていくことが重要でしょう。
特徴その3:損失回避性
損失回避性とは、損失と利益を比較した場合に、損失の方が利益よりも精神的な振れ幅が大きくなる人間心理のことを言います。その振れ幅については、損失は利益の2倍程度と言われています。
つまり、冒頭で紹介したように、10万円の利益を得たケースと10万円を失ったケースを想定すると、金額は同じ10万円ですが、10万円を失った時の嫌な思いを打ち消す喜びを得るには20万円の利益が必要になることを意味しています。
株価が暴落した時に精神的なダメージを大きく受けたり、含み損を抱え続けたまま投資を続けることが、精神的にこたえたりするのはこのためです。
非合理的な感情ではありますが、人間の感情とはそのようなものだと割り切って対処していく必要があります。
最初から大きな金額を投資して、暴落により大きな含み損を抱えてしまっては投資を続ける気力がなくなってしまいます。
したがって、最初は少額ずつ投資していくことで学びつつ、株式市場に慣れていった方がいいでしょう。焦らずとも長く相場にいれば自ずとリターンはついてくるものです。
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