「兄弟姉妹関係」でわかる"本当に向いている役職" 「弟妹」はリーダーになれない、は本当なのか

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カウンセリングでは、一般的に「上司との問題は親子関係、同僚との問題は兄弟姉妹の関係が色濃く表れる」として、この観点から相談者の心理を分析していきます。

たとえば、ある男性はいつも上司とぶつかっていましたが、彼は父親との関係が最悪で、思春期以降、父とは絶縁状態が続いていました。

また、チームで動くことが苦手でうまく組織にとけこめない問題を抱えていたある男性は、年の離れた兄2人を持つ3人兄弟の末っ子で、家族の中で常に疎外感を抱きながら育ってきたということでした。

仕事を抱えがちで、「自分の仕事は定時を過ぎてから。それまでの時間は先輩や後輩の仕事のサポートばかりしている」という女性は、弟妹の面倒をよく見てきた姉でした。

さらに、頭の回転がとても速く、話をすれば優秀であることが明らかな女性は、「兄は自分以上に成績が良く、母も兄ばかり褒めていたので、なかなか自分に自信が持てない」という悩みを抱えていました。彼女はやりたい仕事があっても「自分には無理」と遠慮してしまうことがよくありました。また、自分を低く見積もりすぎるので、上司から「君はもっと自己評価を上げないともったいないよ」と諭されていたのです。

兄弟姉妹の関係性は、このように組織の中での振る舞いにも少なからず影響を与えているのです。

「弟妹」はリーダーに向いていない?

弟妹は兄姉と比べられて育つので、何かと自分に自信が持てず、自己評価が低くなりがちなのです。だから、やってみればできることも、自分にはできないと思い込んでしまう。そんな弟妹ですから、チームの中でも「下っ端ポジション」を望みます。

まわりの人をサポートしたり、人から与えられた仕事を片付けたりするのは苦にならない。チームの和をつくり出す存在でもあります。でも、リーダーとなると、話は別です。必要以上に責任を重く受け止めて、自分の良さをまったく発揮できなくなってしまうのです。あるいは、逆に暴君のようなリーダーになって、チームを混乱させてしまうこともあります。

では、弟妹はリーダーにはなれないのでしょうか。

そんなことはありません。弟妹は人に甘えたり頼ったりすることが上手ですし、また、要領よく物事をこなす器用さもあります。そうした長所をリーダーとして活かせばいいのです。弟妹には「俺についてこい」というタイプのリーダーではなく、「みんなで一緒に頑張ろう!」というリーダーがふさわしいのです。

兄や姉のリーダーが良かれと思って暴走してしまうのと違って、ちゃんとみんなの意見を吸い上げ、それを活かすことのできる「風通しのいいチーム」をつくる能力を弟妹は持っています。また、強がることなく素直に自分を出せるので、みんながリーダーを支えてくれるというメリットもあります。

そのほうが結果的にチーム力がアップし、結果も残しやすいと思いませんか?

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