「『確かに周りの人たちは、南カリフォルニア育ちの僕を、それだけで不利だって思ってるんだろうな。僕は全然そう思わないけどね。だって1年の大半、冬のシーズンだって、晴れて気候のいい日が多いんだから』。
寒いってだけで、出かけるのが怖い
ここの冬は、コロラドとかバーモントなんかとは違う。だから僕は、他の場所にいる人の、おそらく2~3倍は練習に出かけられるんじゃないかな」
「そんなとき、ベア・マウンテンとか、スノー・サミット・スキー・リゾート(南カリフォルニア州)なんかにパークを作ってくれてる人がいてね―小さな山だからさ―管理者もこんな感じなんだ。『もちろん、お好きなようにどうぞ』。
それでその彼が、見事なジャンプ台とハーフパイプを作ってくれたんだ。彼は今では、世界中から人が集まるような、ビッグイベントで使われるコースを手がけるくらいの大物になったんだけど、彼の始まりの場所は、ここ、この小さな山だったんだ」
「他の奴らは、彼がアスペンのようなスキーリゾートに行って、せっかく雪上作業車で圧雪したコースをめちゃめちゃに寸断したりすることを許さなかった。さらにハーフパイプには引綱みたいなかたちで、Tバーが設置されていた。僕はこんなことを思っていた。
『僕がこんなに多く滑れるのは、お天気に恵まれてること、それからボードを付けたり外したりする必要がないからだ』ってね。自分の滑りをしたら、後はリフトに乗って帰るだけ。
実感したよ。『バーモントとか、凍えるような寒い場所に住んでる人に比べて、僕は好条件のこの小さな山で、トレーニングに励めるんだ。彼らは参ってるだろうな』」
「分かると思うけど、寒いってだけで、出かけるのが怖いんだよ。『よし、このフリップに挑戦するぞ』っていう気持ちにはならないんだ。ものすごく怖いことなんだよ。寒いし、家に帰って温まりたくもなる。
代わりに僕が身を置いている状況はどうだろう。雪は柔らかいし、僕のためにベストな練習場を作ってくれた人がいる、などなど……。いずれにしてもこの本から、自分の生活に取り入れたいおもしろいことをたくさん学べたんだ」
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