もう一つご紹介します。「17日」のページには「干し餅は干されているようで、干されていない」というタイトルが付され、コメントには、
とあり、また「27日」のページには、「カメはベストを尽くした。君はどうだ?」と書かれており、
とコメントされています。これらは、「ミラクルデイ・エクササイズ」というアンガーマネジメント・テクニックと類似的です。
「理想の日」に近づくためには?
これは自分が抱えている諸問題がすべて解決している理想の日(奇跡の日)をイメージし、その日に向かうための方向性やできることを具体化、実践するためのものです。これにより解決思考、未来思考で日々をすごすので、過去の怒りを引きずらずに済むという利点があります。また、ゴールをイメージすることで、モチベーションやテンションが上がります。
理想の日(奇跡の日)を想像すると、そこには怒りの感情など渦巻きません。そんな日の気分はいかに素晴らしいかを想像してみれば、理想の日に近づくためにできることをしていこう!という気分になりますよね。
そのほか、「18日」のページにある「自我を捨てろ。雪だるまになれ」というタイトルからは、この連載で都度記載している「べき論、べき思考=コアビリーフ」とうまく付き合っていこうというメッセージも読み取れます。こうやって日々眺めているだけで、本当にいろいろな面からの感情コントロールを学ぶことができ、これが顧客のハートをつかみ、大ヒットにつながったのではないでしょうか。
いつも明るくパワフルな松岡さん、ご本人がアンガーマネジメントを学ばれたことがあるかどうかは定かではありませんが、日々、意図的、技術的に感情コントロールをすることで、ポジティブ思考を維持している面があるように感じます。明るい人の皆が皆、先天的に明るい性格であるわけではありません。落ち込んだり、イライラしたり、クヨクヨしたりしないための術を、皆さんのやり方で日々模索しているはずなのです。
アンガーマネジメントに興味を持たれた方は、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。
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