日本の教育、「"真の改善点"は3つある」世界に学べ 世界一革新的な「ミネルバ大学」と比べると…

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【3】「教育のイノベーション」に取り組んでいるか

最後に、私たちの社会の教育機関は「教育のイノベーション」に取り組んでいるかという疑問である。

社会の変化に対応せず、机上の空論をできるだけ難しく教える教育者や、昔からのプログラムを惰性で継続していることも少なくない。

スキルが身につくわけでもなく、自分をより深く理解できるわけでもなく、教養として知的に面白いわけでもない、まさに「誰も得しないような授業」の数々

(一部の素晴らしい教師と授業を除き)教える側も教えられる側も、双方向で「つまらない」と思っており、教えで育まれるものがほぼない授業のなかで、「イノベーションをもたらそう」という教育機関が実に少ない

「陳腐化した教育」になっていないか?

この意味で、とくに教育関係の方々には新時代を担う子どもたちに、自分の学校は陳腐化した教育をしていないか」を真剣に検討していただきたい。

社会人になってからももちろんたくさん学べるが、いちばん頭の吸収力が高い年代の若者に、退屈な授業や無意味な課題を強いるのは、子どもたちの知的生産性が低くなるのみならず、一生を通じた「勉強嫌い」を増やす結果につながりかねないからだ。

「ミネルバの成功」から学ぶことで、私たちの社会の教育改革に一石を投じ、時代を担う私たちの子どもたちが「もっと楽しく、社会と自分の人生に役立つ教育」を受けられるような教育改革につなげたい。今回のインタビューが、そのための一助になれば幸いである。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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