日本の教育、「"真の改善点"は3つある」世界に学べ 世界一革新的な「ミネルバ大学」と比べると…

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ムーギー:視点を変えて、「いまのミネルバ大学に足りない点」として「ミネルバ大学のカリキュラムをこう改善してほしい」という声は学生さんから上がっていますか?

マギー学長:基本的に満足度が非常に高いのですが、卒業生からは「継続的なミネルバの成功」が期待されています。たとえばスタンフォードは「自分たちがどのような大学か」を説明する必要はないですよね。

「学際性」を追求すると起きること

ムーギー:確かに、ミネルバの大学院生である友人に聞いたところ、「世界レベルでの大学のブランド確立はまだで、発展途上」だと。

また、ミネルバ大学のように「学際性」を追求すると、どうしても「専門分野の深化」が甘くなるとも内部学生のひとりからは聞いています。ただ、設立して10年も経たない大学にそれを求めるのは早すぎるとは思いますが。

マギー学長:その意味では、ミネルバ大学では今後、「生徒の個別の興味分野を深めるための教育リソース」をさらに充実させていきたいと思っています。

特に「コンピュータサイエンスやAIを深く学びたい」という学生の需要が大きいことに応えます。名だたるAIラボとの協業などは、それにあたるでしょう。

そして4年間を世界の7都市を回りながらこなすタフなカリキュラムであるだけに、生徒の「ウェルビーイング」「メンタルケア」をさらに充実させていきたいと思っています。

ムーギー:確かに学生は150人という比較的少人数で4年間、7都市を回りながらずっと一緒に暮らして学ぶのですから、水が合う人はものすごくハッピーでしょうが、人間関係に問題が生じたりすると、メンタルに支障が出そうですね。

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