「暴発する秋の食欲」意外な原因が隠れている事も 食べすぎを予防する養生法とツボ2つを紹介

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食べすぎを防ぐポイントは、糖質を減らし、必要な栄養をきちんと取るようにする、ということです。

例えば食事では、いきなりご飯から食べるのはよくありません。どんどん食欲が出てしまいます。最初はみそ汁やスープなどの汁ものを飲んで胃を温め、その後、魚や肉などの主菜を食べるようにします。タンパク質や良質の油が入ってくると、食欲が落ち着くのを感じると思います。

そして3番目に野菜を食べ、最後に米などの炭水化物を食べます。この方法だと、食べすぎを防げます。

女性で鉄不足の人は甘い物が欲しくなる傾向があります。その場合、主菜の量を増やして、デザートはパスする習慣をつけます。はじめは口寂しく感じても、徐々に食欲や体調が安定してきます。

早食いも食べすぎにつながります。せめて最初の一口は30回噛んで食べるようにしましょう。そうすると二口目以降も普段より多く噛むようになります。箸置きを使って、一口ごとに箸を置くのも、食べすぎ防止にはよい方法です。

ちなみに、よく噛むと唾液が多く出ます。唾液には有害な菌や物質を退治する酵素が含まれているため、食中毒も少なくなります。また、唾液には精神を安定させる物質も含まれているので、よく噛むことはメンタルにもいいのです。

五味をまんべんなく味わう

味の偏りも食べすぎを招きます。

漢方では五味(酸、苦、甘、辛、鹹=塩)を偏りなく取ることを基本とします。甘味と塩は過剰になる傾向があり、この偏りも食欲の増進につながります。苦味を取ると甘味をより感じやすくなるので、にがうりやピーマン、ふきといった苦味のある食材を心がけて食べるようにすると、味覚がリセットされます。

甘味を取るときは、ナッツや栗、芋など、自然の甘みがあるものを食べるといいでしょう。

最後に秋ばてについてです。

近年定着した感のある秋ばてですが、食べすぎているとなかなか改善しません。元気になろうとして焼肉やラーメンなど、ボリュームのあるものを食べても、弱った胃腸では吸収できず、胃腸が疲れるだけです。

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