万病の元「内臓型冷え症」を撃退する食養生の基本 カレー粉、五香粉などを活用するのがポイント

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寒さも本番。お腹を温めて万全な体調で過ごしましょう(写真:shige hattori/PIXTA)

立春を過ぎてもまだ寒さが厳しい日が続きます。

この時期、手足だけでなく、お腹が冷えるという経験をしたことはありませんか。私の治療院の患者さんにも、お腹を触るとそこだけが冷たい、あるいは冷えているような感覚を訴える方が増えています。

「冷え腹(内臓型冷え症)」とは?

通常、冷え症というと、手足や全身など皮膚の表面に冷え症状が表れるものを思い浮かべるかもしれません。しかし、「冷え腹(内臓型冷え症)」では手足が温かく、お腹だけが冷えることもあります。全身や手足が冷える冷え症とは特徴がまったく異なります。

古来、漢方医学では冷え腹によってもたらされる症状を、「疝(セン)」「疝痛」「癪(シャク)」「さしこみ」などと表現し、その症状や処方が論じられてきました。これらの言葉は、急に起こる激しい頭痛やけいれん性の腹痛(下腹部痛)や下痢などを示しています。

急性の冷え腹の場合、外側から温めてあげて、適切な食事をとったり漢方薬を服用したりすることで良くなることがほとんどです。

一方で、たちが悪いのは慢性の冷え腹。自覚症状が少ないこともあり、気づかないうちに悪化して、さまざまな症状の原因となってしまうこともあります。次のような症状がある場合は冷え腹(内臓型冷え症)の可能性があるので、注意が必要です。

内臓型冷え性の代表的な症状
• 起床時、脇よりもお腹の温度が低い
• 腹部を触るとひんやりする
• 疲れやすい
• うつ傾向
• 風邪をひくことが多い
• 入浴時、湯が熱く感じる
• 便秘や下痢になりやすい
• 太りやすく、痩せにくくなった

冷え腹は冬だけではなく、暑い夏にも多い冷えのタイプです。自覚症状が少ない冷え腹を解消するには、どんな症状があるのかを知り、早い段階で気づくことが重要です。今回は冷え腹の特徴や症状、養生(食)を中心とした対処法を紹介いたします。

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