原油安で大打撃!丸紅と住友商事を分析する

資源価格急落で、商社の先行きはどうなる?

固定資産評価損とは何でしょうか。企業は、収益を出すために、工場や土地、機械などを所有しています。商社の場合は、油田や炭鉱などもあるでしょう。これらの価値が大きく下がりますと、その分を損失として計上しなければなりません。これが「固定資産評価損」です。

丸紅の場合は、北海のガス田やチリの銅事業、オーストラリアの石炭事業が、資源価格の下落によって合計約700億円の減損損失を計上しました。

減損損失は、保有している資産が想定していた利益を生まない場合に、資産の価値を下げることで発生します。さらに、2013年に買収した米穀物大手のガビロンの業績が芳しくないことから、こちらも約500億円の減損損失を計上しました。

このような資源価格の急落などによる影響から、丸紅は、今期の連結純利益を、従来予想の2200億円から1100億円まで大幅に引き下げました。これだけ価格が下がるとは、想定できなかったのではないかと思います。

住友商事は営業赤字に転落

続いて、同四半期の住友商事の業績も見ていきましょう。(図表2:住友商事の損益計算書入る)「収益合計」は、前の期より12.6%増の2兆7038億円。こちらも売上高そのものは増えています。

そして「商品販売に係る原価」が15.1%増、「サービス及びその他の販売に係る原価」が17.6%増と、コストは膨らんでいますが、売上総利益は5.3%増の6850億円となりました。悪くはない数字です。

ただ、こちらも「固定資産評価損」が大幅に膨らんでいます。前の期は3億円しかなかったのが、この期は2130億円まで増えているのです。

原油価格が急落した影響で、北海油田の権益や、米国でのシェールガス事業で減損損失を計上したのです。

その結果、「営業活動に係る利益又は損失」も赤字に転落しました。前の期は1445億円の黒字でしたが、この期は827億円の赤字となっています。

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鉄道各社のサービス改善競争は激化、路線間の格差が広がっている。利用客争奪戦で勝ち残る路線はどこか。混雑改善度ほか全7指標で東京圏32路線を格付け、新線・延伸計画の進度など、次の住まい選びを見据えて首都圏・関西路線を総点検した。