ビジネスモデルが陳腐化してしまった大塚家具
まずは、大塚家具の平成26年12月期決算(2014年1〜12月)を見ていきましょう。
同社の損益計算書(9ページ参照)から業績を調べますと、売上高は前期より1.3%減の555億円。これに伴って売上原価も微減し、売上総利益は1.5%減の305億円となりました。
さらに「販売費及び一般管理費」が微増したため、本業の儲けを示す営業利益は、前の期は8億円の黒字だったのが、この期は4億円の赤字に転じました。
ただ、一時的に「投資有価証券売却益」などの収入があったため、当期純利益はかろうじて4億円の黒字を確保しました。当期利益を確保するために「益出し」をしたのだと考えらます。いずれにしても、本業の業績が悪化していることは間違いありません。
大塚家具は、かつて日本最大の家具メーカーでした。1990年代、バブルの余波に乗って勝久氏の高級路線が当たり、業界1位にまで上り詰めたのです。
当時の業績を振り返りますと、1996年あたりから急拡大し、2001年には売上高712億円、営業利益75億円を稼ぎ出していました。それから2007年にかけて続いた戦後最長の景気拡大の間、この業績を維持していました。
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