反論!大塚家具、父・勝久会長が沈黙を破る 「久美子を社長に選んだのは失敗だった」

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「久美子氏が大塚家具に復帰することはない」と断じた父・勝久会長

「今日は社員も大勢来ています。大塚家具の危機的な状況を憂慮し、自らの意志で、久美子社長の速やかな退任と、勝久会長の復帰を強く望んでいます」。

司会役の異例なあいさつで、記者会見はスタートした。

2月25日、19時。大手町ファーストスクエア(東京・千代田区)で、「大塚家具の新経営体制構築を目指した株主提案に関する記者会見」という、風変わりなタイトルの会見が催された。異例なのは冒頭の司会者のあいさつだけではない。登壇した大塚家具の役員ら6名に続き、そのすぐ後ろには幹部社員がズラリ。「自分たちこそが大塚家具の総意」と言わんばかりだ。

中央に座った大塚勝久会長が用意した文面を読みあげた。

「株主、取締役、多くのみなさまに、多大なるご迷惑をかけました。深くお詫びします」――。そう言って計14人、深々と頭を下げ、長い沈黙が続いた。

 「久美子社長はコンプライアンスで問題あり」

「久美子氏を社長に選んだのは失敗だった。申し訳ない」。一度は自身の後継社長に久美子氏を選択した勝久会長は、そう言って悔やんだ。

実は大塚勝久会長が、大塚家具で起きた一連の父娘対立の”お家騒動”以来、公の場に登場するのは、これが初めてだ。報道陣に配られたペーパーには、現経営陣に向けて、株主提案を提出した理由などが詳細に記されていた。娘の大塚久美子社長に対する強烈な「批判」である。

「大塚家具の根幹を支えるほぼ全ての幹部社員が、大塚勝久会長を中心とした経営体制への早期復帰を支持し、久美子氏を中心とした現在の経営体制を批判している」「久美子氏は大塚家具の大株主であるききょう企画の議決権を掌握する上で違法行為をしているほか、様々なコンプライアンス問題を起こしており、社長としての適格性を欠いている」「過去の社長交代は、業績という結果・事実に基づくものであり、久美子氏は5年以上の在任期間中に結果を残すことができなかった」――。

同時に、幹部社員による大塚勝久体制への支持として、自身が出した株主提案が公表された1週間で、幹部社員の大半の署名を確保したと明言。執行役員や部門長、次長、さらに全国の店長らが賛同してくれたという。

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