その「勉強計画」が君にとって無意味なワケ 「負け癖」がつくと、合格は一向に近づかない

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漠然と「今月中にここまでやろう」程度の「緩い」目標を立てていて、日々の勉強では「今日はこの辺でいいか」となるのがよくあるパターン。計画自体が「緩い」から、日々の勉強では計画の達成・未達が分からず、なかなかプレッシャーがかからない。試験前になって初めて「やばい、試験まであと●日しかない!」とプレッシャーを感じるものの、時すでに遅し。年末特番よろしく、「ま~たらいね~ん♪」となるわけです。

人間だれしも弱い動物なのです。だからこそ日々プレッシャーがかかるように、「日別」どころか「時間別」にまで計画を落とし込んでいくのです。

「ぎりぎり終わらないくらいの分量」が目安

そして、日別の勉強計画を立てる際のポイントは「ちょい背伸び」。思春期に、彼女もいないのに「おれ、彼女できた」といっていた知人友人に心当たりはありませんか? 思春期の背伸びの功罪については本稿の対象外としますが(笑)、背伸びをして「彼女持ち」になろうとしていたあの頃の友人と気持ちは同じ。「ちょい背伸び」をして少し高い境地に達しようとしてみてください。

不思議なことに、そうすると張り合いが出てくるものです。ポイントは「ちょい」背伸びであって、「思いっきり」ではないこと。「思いっきり」背伸びすると足がつりますので、ヨロヨロとなって計画が頓挫するのが普通になってしまい、結果「負け癖」がつきます。

私は日々の勉強計画を立てる際、勉強時間から考えるとぎりぎり終わらないくらいの分量を自分に課していました。たとえば、司法試験直前であれば、少なくとも1日12時間くらいは勉強していたと思いますが、13~14時間くらい勉強しないとこなせないタスクを自分に課すのです。

1日24時間は変えられないわけですから、単純に勉強時間を延長するのには限界があります。そこで、電車に乗っている時間、電車を待っている時間、お風呂の時間、最寄り駅からの帰り道など、色々なスキマ時間で勉強したり、昼飯後に眠くなって集中力が低下しないよう細切れに栄養摂取したりすることで、なんとかそのタスクをこなそうとする「工夫」をするようになります。

日々の時間割での行動レベルまで計画を落とし、「ちょい」背伸びをしながら勉強を進めていけば、自然と実力はついていきます。次の6月の簿記2級、ぜひ合格してください。万が一落ちてしまった場合、「勉強の計画」にも「私」にも原因を求めないでくださいね(笑)。

鬼頭 政人 資格スクエア創業者、弁護士

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きとう まさと / Masato Kito

1981年生まれ。開成中学、開成高校を特別優等の成績で卒業後、東京大学文科1類(法学部)に現役で合格。同大学法学部卒業後、慶應義塾大学法科大学院に現役で進学し、同大学院在学中に司法試験に一発合格。司法修習を経て都内の法律事務所に弁護士として勤務。ベンチャー企業を多面的に支援したいと考え投資ファンドに転職した後、22013年12月に資格試験対策をオンラインで提供する「資格スクエア」を創業、その後、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」(後にfreeeサインと名称変更)も創業。著書に『東大合格者が実践している 絶対飽きない勉強法』など。

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