その「勉強計画」が君にとって無意味なワケ 「負け癖」がつくと、合格は一向に近づかない

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さて、前置きが長くなりました。このままだとチャンネルを変えられそうなので(笑)、勉強の計画の話に入りますね。

当たり前のことですが、計画というものは、すべからく「最終目標の達成」のためにあります。通常、最終目標というものは遠くて今のところ実現が見えないものであることから、日々何をすればいいか、という行動のレベルまで落とす必要があります。

そこで、「計画」を立てることで、日々の行動指針を作っていくわけです。勉強の計画方法については、巷で様々な方法が提唱されていますが、ここでは「何をやるか」「いつやるか」ということよりも重要な、「どこまで計画するのか」という点に絞ってお話しします。ポイントは以下の2つです。

・計画は「みじん切り」にする

・「ちょい背伸び」して計画する

最終的には、時間単位の計画まで落とし込もう

まず、計画を立てる際には、可能な限り「みじん切り」にする必要があります。私は、試験に向けた勉強をする際、必ず、その「日」に何をやるかをあらかじめ決めて勉強に臨んでいました。もっと言うと、「10時から勉強を開始し、12時までにこれを終わらせる」という形で「1日」の単位よりもさらに細分化した形で計画を立ててるのです。

勉強の計画を立てる1つの効用に、自分に時間的プレッシャーをかけられる、という点がありますが、「1日」単位だとそれが弱い。午後の勉強で気持ちが入らないと「夜にやればいいや」となる「先延ばし精神」が頭をよぎるわけです。

では、もっとプレッシャーをかけるにはどうしたらいいかと言えば、より細分化するしかありません。「18時までにこの分野の過去問演習を終わらせる」とすることで、こまめに自分にプレッシャーを与えていくことができます。

実際の試験本番では、解答時間は決まっていて、秒単位でプレッシャーがかかっていきますので、普段からこうしたプレッシャーを意識して勉強するのが得策ですし、小さな達成感を積み重ねていくことができるので「色々なタスクをこなした」というちょっとした自負にもつながります。

これらは自分では「当たり前」と思っていた勉強法ですが、自ら資格試験のビジネスを始め、色々な受験生に話を聞いていくと、意外と実践できていない人が多いことに気づきます。「1日」単位ですら、なかなか計画できていない。

次ページ「思いっきり」でなく、「ちょっと」の背伸びで
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