1つめは、「リベラルアーツを学ぶことは、『洞察力の基盤』となる」からです。
たとえば、いまの仕事とは直接関係があるかないかにかかわらず、「自分として継続的に追求していきたい」と思える分野を見つけることが「先物キャリア」では大切になります。
「先物キャリア」では、次に到来する潮流をいち早く見いだし、先取りして勉強しキャリアに自己投資することが重要になるからです。
その際、留意すべきなのは、目先のテクニカルなトレンドやバズワード化した動きに流されることなく、「ビジネスモデルの根本変化」、いまや市場を動かす大きな要因となっている「地政学的な視点」など、多面的な思考で大きな時流をとらえることです。
そのためにも、歴史に学びつつ、最新の科学へも視野を広げるリベラルアーツを「洞察力の基盤」として持つことが重要になるのです。
「歴史は繰り返さないが韻を踏む」
歴史に学ぶときにも、リベラルアーツは大きな役割を果たします。
「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」とはアメリカの作家、マーク・トウェインの言葉です。
歴史は1回限りのもので、置かれた社会情勢や事情がすべて異なるので、そのまま繰り返されることはありません。
とはいえ、現象には必ずそれを引き起こした背景となる構造があり、その構造が似ていれば、「異なる相貌」で似た現象が起こりえます。これは、ビジネスの世界でも同じです。
ある特定の問題が起きたとき、「背景となっている根本的な問題は何か」を考えて「普遍化」し、それを「引き出し」として蓄積していく。
その「普遍化」と「引き出し」の蓄積をするための「洞察力」を下支えするのが、リベラルアーツなのです。
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