日本の成長基盤だった「特有の構造」
私は、30年以上にわたり、経営の視点から人事や人材マネジメントを考える研究を続けてきました。
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスにあるSFC研究所の中に設立された「キャリア・リソース・ラボ」(通称「キャリアラボ」)では、創設当初から教員として参画し、私は「個人主導のキャリア形成」を主たるテーマとして研究をしてきました。
「独学」というと、「独学=我流」と本流でない、ネガティブな印象を持たれがちですが、これに対して私は、「独学」を「学びの主体性」と再定義しました。
その大きな要因の1つは、「仕事の自律性」や自律的なキャリア形成を目指すうえで「学びの主体性」が不可欠な条件になってきたということです。
日本ではこれまで、多くの業界業種が「学びの主体性」を重要視することがない「ある2つの特有の構造」で、成長を可能にしてきました。しかし、変化の激しい時代とともに、その「2つの構造」も大きく変わることになります。
では、今までの日本企業を象徴していた「2つの構造」とはどのようなものだったのか。そして、今後は、それがどのような「大きな変化」となり、「私たちのキャリア」にどう深く関わってくるのでしょうか?
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