会社員を襲う「あまりに大きな2つの変化」の本質 「生き残る」には「独学」が必要!その深い訳は?

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会社員を襲う「あまりに大きな2つの変化」の本質を解説します(写真:horiphoto/PIXTA)
いまビジネスの世界で、「リスキリング」(学び直し)が注目を集めている。
リスキリングの本質は「変化する社会で、今後必要なスキルや技術を学ぶ」ことで、そこでは「学ぶ姿勢」、すなわち「独学力」が決定的に重要になる──。
30年以上にわたり、人事や人材マネジメントの研究を続けてきた高橋俊介氏が、このたび「社会人の学び方」を1冊で完全解説した新刊『キャリアをつくる独学力──プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント』を上梓した。同書は、発売後たちまち大増刷するなど、話題を呼んでいる。
世界有数の人事コンサルティング会社の日本法人代表を務め、日本に「キャリアショック」という概念を広めた「キャリア論の第一人者」でもある高橋氏が、「会社員を襲う『あまりに大きな2つの変化』の本質」について解説する。

日本の成長基盤だった「特有の構造」

私は、30年以上にわたり、経営の視点から人事や人材マネジメントを考える研究を続けてきました。

『キャリアをつくる独学力:プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスにあるSFC研究所の中に設立された「キャリア・リソース・ラボ」(通称「キャリアラボ」)では、創設当初から教員として参画し、私は「個人主導のキャリア形成」を主たるテーマとして研究をしてきました。

「独学」というと、「独学=我流」と本流でない、ネガティブな印象を持たれがちですが、これに対して私は、「独学」を「学びの主体性」と再定義しました。

その大きな要因の1つは、「仕事の自律性」や自律的なキャリア形成を目指すうえで「学びの主体性」が不可欠な条件になってきたということです。

日本ではこれまで、多くの業界業種が「学びの主体性」を重要視することがない「ある2つの特有の構造」で、成長を可能にしてきました。しかし、変化の激しい時代とともに、その「2つの構造」も大きく変わることになります。

では、今までの日本企業を象徴していた「2つの構造」とはどのようなものだったのか。そして、今後は、それがどのような「大きな変化」となり、「私たちのキャリア」にどう深く関わってくるのでしょうか?

次ページ1つめの「変わるべき構造」は?
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