平気で「コンビニの惣菜」買う人の超残念な6盲点 「たった1つの惣菜」に、ここまで「裏側」があった

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冒頭で、惣菜には「トレーに入った惣菜」と「真空パックの惣菜」の2種類があると述べました。

本当においしい惣菜を買いたいというなら、やはり「真空パックの惣菜」よりも「スーパーなどの店内で調理され、トレーに入って売られている惣菜」に利があると思います。

やっぱり、なんだかんだ言って「つくりたて」にはかなわないのです。ポテトサラダ1つを考えても、ゆでたての芋にマヨネーズをあえて食べるからおいしいのです。

もちろん理想をいえば、よりおいしいのは「家で手づくりしたポテトサラダ」です。

『安部ごはん』でも紹介した「長芋のヘルシーポテトサラダ」は、「魔法の調味料」さえ用意しておけば、手軽に時短でつくれる私が開発したレシピですが、家でつくったものは、本記事で解説したような「6つの欠点」は当然ありません。「ホクホク感」や「素材の味」も楽しめ、「味と食感の変化」もあり、本当においしい。

安部氏が開発した「魔法の調味料」さえ用意すれば、手軽につくれる「長芋のヘルシーポテトサラダ」(撮影:佳川奈央)

また『食品の裏側』で詳しく書いたので、ここでは割愛しますが、何より余計な食品添加物もとらずに済みます。いくら「真空パック」といっても、流通と開封後のこともあるため、たとえばポテトサラダ1つとっても、「グリシン」「酢酸ナトリウム」「pH調整剤」など「保存効果のある添加物」のほか、のべにして十数種類の添加物が、たった1つの惣菜に使われることも少なくないのです。

「便利さの裏側」で失うものを「知って」選ぶ

とはいえ、「便利さ」を求めて「真空パックの惣菜」を買いたいというなら、それはそれでいいし、私が口をはさむ問題ではありません。忙しくて手づくりする時間がない日も当然あります。

『食品の裏側』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

ただ惣菜にはこういう「裏側」があることを「知っておく」のは無駄ではないはずです。

日持ちがすること、持ち運びしやすいなど、コンビニでよく売られている「真空パック惣菜」には、もちろん良さもあります。その一方で、売るほうにしても、今回紹介したような欠点によってある程度おいしさが損なわれてしまうのは仕方がないと、そこは割り切って売っているのではないかと私は思います。

つまり、「手軽さ」を手に入れるということは、その分、「裏側」で失われているものも多い、ということを、きちんと「知ったうえで」選んでほしいということです。

では、よくスーパーに売られている「トレーに入った惣菜」なら問題がないのでしょうか。実はそうではないのです。「スーパーの惣菜」にも、じつに「大きな問題」が潜んでいる、と私は常々感じています。

次回は「スーパーの惣菜」に潜む問題と、その「裏側」について述べたいと思います。

安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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