親の財産がどうなっているのかわからない、という人は少なくありません。
明治安田総合研究所が行った「財産管理に関する実態調査」によれば、親の預貯金を把握している人は、50代後半(男性)が37.6%、50代後半(女性)が40.1%で半数以下となっています。親の財産状況を知らずに万一のことが起こったらどうなるでしょうか。
水上克朗氏の著書『見るだけでお金が貯まる賢者のノート』から一部抜粋、再構成してお届けします。
親が急に倒れたり、亡くなったりしたら?
例えば、親が急に倒れて入院した時、入院費を払いたくても、親の預金口座がある金融機関が不明だとお金を引き出せません。
また、介護が必要になった時にも困ります。親の介護費用は親のお金の範囲内でまかなうのが基本ですが、親の財産状況を把握していなければ、どれくらいの費用をかけられるのか見当がつきません。
そして、特に困るのは相続時です。
遺産の額が一定以上の場合、相続税の負担が生じるならば、親が亡くなってから10カ月以内に相続税の申告と納税をする必要があります。
したがって、親が亡くなったら、親が持っている財産をすみやかに洗い出し遺産をどう分けるか決めなければなりません。
親を看取ったあと、
「財産のリストがなく、一から預貯金や株式、保険契約の整理をしなければならない」
「ハンコはたくさんあるけれど、どれが銀行印なのかわからない」
「IDやパスワードがわからない」
など、財産の洗い出しに苦労している人は多くいます。
親の財産を正確に把握する方法は、持っている財産を親から聞き出すしかないのです。
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