TikTokとYouTube「縦型動画」使いこなす必勝法 企業アカウントは「有名人使えばOK」ではない

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商品を投稿してもらうパターンでは、TikTokユーザーに遊んでもらえる商品や見た目、効能であることが重要です。

TikTokウケしやすい商品は

・見た目が派手(地球グミのような色が奇抜、見たことないカラーリングのアイテム)
・手に取りやすい、身近(試しやすく、私も投稿したい!と思ってもらえる)
・結果がある(XXを試した結果〜〜などbefore/afterがあるものはTikTokで伸びやすい)

といった傾向があります。

これらのポイントの2つ以上を兼ねている商品であれば、若者向け商材でなくともTikTokユーザーにバズを産む可能性を秘めています。

アース製薬「らくハピ マッハ泡バブルーン」は、排水管の掃除用品で、若者向けの商材ではありません。しかし泡で洗浄する体験の面白さが2020年6月ごろにTikTokで話題となり、一時的に品薄状態になりました。商品関連の再生回数は1億回以上、バズりが影響した2020年8~10月の売り上げは前年比の6倍となったようです。

缶を開けると泡がもこもこ出てくるというアサヒスーパードライ「泡が出るビール」もTikTokで話題に。こちらも泡が動画映えすることや、身近な商品であることがウケた理由です。

また、大塚製薬「ファイブミニ」は「痩せる」「便秘解消になる」とTikTokでバズを産みました。「ファイブミニ」は30年以上発売しているロングセラー商品ですが、若者層の認知は低かったため、見慣れないピンク色の液体がダイエットに効く、というのでたちまち話題になり、1日の売り上げが2倍にもなったそうです。

「過程を見せる」コンテンツが狙い目?

これはTikTokで企業が陥りがちなことでもあるのですが、TikTokはTikTokとしての見せ方やセオリーがあり、商品を売ることに注力して商品をよく見せようとCMのような動画をTikTokに投稿してもまったくといっていいほど伸びません。であればインフルエンサーにお願いして投稿してもらうほうが意味がありますし、それよりも伸びるのは上記のような自発的に投稿してもらうための商品や仕掛けづくりです。

TikTokの主要ユーザーであるZ世代は、#PRのような「大人が透けて見える」動画は避ける傾向があります。YouTubeでも企業案件の動画は再生数が伸びづらいですが、TikTokはYouTubeよりも生の口コミや反応が溢れているため、企業が言ってほしいことを言わせている動画は「これは広告だな」感が顕著に表れます。

僕が今後TikTokの企業活用で出てきそうだな、と思うのは「過程を見せる」コンテンツです。プロセスエコノミーと言われる”商品ができる過程を見せることそのものをコンテンツにし、ファンを獲得する”とTikTokは非常に相性がいいと思っています。

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