YouTubeにテレビ並みの番組がやたら増えた理由 2022年のトレンド、縦型ショート動画も席巻した

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YouTube
YouTubeのトレンドは刻々と進化しています(写真:Patrick T. Fallon/Bloomberg)
「こす.くまのYouTubeメタトーク」第6回は、「YouTuberトレンド2022総評」。YouTube作家として活動する「こす.くま」の代表作家である「すのはら」と「たけちまるぽこ」が、YouTube作家独自の視点で今年流行したYouTube動画について語ります(文中敬称略)。

2022年のYouTubeは「番組型動画」が大ブーム

今年のYouTuberトレンドを代表するのは、テレビ番組のような形式の「番組型動画」の増加です。その皮切りとなったのが、2021年7月頃に朝倉未来がスタートさせた「BreakingDown」の大ヒット。

「BreakingDown」は1分間の格闘技エンターテインメントと題し、さまざまな格闘家が1分間で戦い、頂点を決める番組でこれまで5回開催され、5回目ではYouTubeの枠を超えAbemaのPPV(有料オンラインライブ)での配信が行われるほどとなった大人気コンテンツです。

1本につき1時間以上の尺があり、中には5時間を超える動画もありますが、平均500万~600万回再生されており、第4回の動画では1200万回も再生されています。

これまでにもそうした企画動画はありましたが、ヒットしたというほどには伸びなかった印象です。

しかし、今年はYouTuberが企画する番組型動画が当たり前になりつつあります。

2022年7月には中町兄妹の中町JPによる彼女候補を一般公募し彼女を探す「BACHELOR JP」が、9月にはヒカルによるさまざまな理由で借金を抱えた人を集め、優勝者に1000万円を渡す「下剋上!!」がスタート。「BACHELOR JP」は平均50分、「下剋上!!」は1時間半とどちらも長尺ですが、200万回ほど再生されています。どちらもテレビ番組のような映像クオリティで美術セットも作り込まれています。

また、喧嘩自慢を全国から募集し、2分1ラウンドで戦う「ケンカバトルロワイヤル」や、事業企画をプレゼンし投資の有無をジャッジする「令和の虎」、男女6名が共同生活をし事業開発を行うドキュメンタリーショー「Nontitle」など、さまざまな番組型動画がYouTubeで人気を博しています。

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