ショートに特化したクリエイターも次々に登場しています。その流れにも変化が見え始め、これまでのショート動画クリエイターは動画がハイクオリティで「単体で見ても面白い」という形式でしたが、チャンネル自体にストーリーがあり、そのストーリーに共感してファンになる、という形式が登場し始めました。
代表的なクリエイターは、「ひみつ基地。」という2人組の男性クリエイターで、都会に住んでいた2人が田舎で古民家を立てDIYをしたり、料理をしたりする様子を配信しています。古民家をアップデートしていく様子を少しずつ見せるなど、チャンネルにストーリーがあり、そこにファンがついています。今年の7月から急激に伸び始め、9月のYouTube月間チャンネル登録者ランキングでは13位にランクインしています。
ショートに特化したクリエイターは今後も増えることが予測されますが、「ひみつ基地。」のようにストーリーがあることも登録者増加のためには大切となってくるでしょう。
番組型動画とYouTubeショートの関連性も
また、番組型動画が増えた背景にも、YouTubeショートとの関連性があります。
クリエイター動画と同じかそれ以上に再生されているショート動画は切り抜き動画です。切り抜き動画はテレビ番組やドラマ、VTuberの生配信などさまざまな動画を要約して1分弱にまとめたものですが、タイムパフォーマンスを意識しているZ世代を中心に切り抜き動画は視聴されています。
いきなり長尺の動画や生配信を見るのはハードルが高いですが、切り抜き動画で興味を持ち、実際の動画を視聴する流れは主流となってきています。切り抜き動画がPRの役割を果たしてくれるため、切り抜きを推奨しているVTuberやYouTuberも数多くいます。
YouTubeのコンテンツでは番組型動画や言論系の討論動画、VTuber生配信などは切り抜きと相性が良く、ショートはもちろんTikTokでもよく回っています。切り抜き動画の視聴回数がYouTubeトレンドに与える影響はかなり大きいのではないかと思われます。
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