用務員からペプシコ副社長へ、弱者の成功法則 頑張るだけでは報われない、必要な工夫と心がけ
ここで私が「レモネード」と言わなかったことに注目してもらいたい!
もっとも勝てるアイデアは、アイデアに飢えているときに思いつく独創的なアイデア、あるいは一風変わったアイデアであることが多い。フリトレーの工場で、チップスを小さくカットする機械が故障で停止したことがある。廃棄されようとしていた製造途中のチップスを見て、あるアイデアがひらめいた。普通より大きなチップスは、ディップをつけて食べるのにちょうどいいのではないだろうか?
そこで私は、カットする前の大きなチップスを袋に入れて本社にいる創業者に送り、加えてパートナー企業のCEOにもサンプルを送った。彼らは私のサンプルに興味を持ち、それを研究開発部に送った。そして研究開発部がプロジェクトを引き継ぎ、大きなチップスの新商品が誕生し、しかもヒットしたのだ。これには私も驚いた!
この出来事から学べるのは、失敗は何かを学べるチャンスだと考える、あるいは次回は失敗しないための教訓にするということだ。この姿勢があれば、アイデアが豊富な人として周りに知られるチャンスを自分でつくることができる。
今日のあなたは、なりたい明日のあなたや、来週のあなたとは違うかもしれない。しかし、自分が今ここにいる目的を知ろうと努力すれば、自分が学んでいるすべてのことによって、いたるところにチャンスの種がまかれているのが見えるようになる。
あなたの会社には、末端の従業員にも会社の売上に貢献することを期待するようなCEOはいないかもしれない。それでも、私たちはみな「同じ船」に乗っている。次の大きなアイデアが、誰かの命を救うかもしれないし、エッセンシャルワーカーや、パンデミックの最前線で働く人たちの仕事をもっと楽にしてくれるかもしれない。あなたが医師ではなく、また治療法やワクチンの開発に携わっていないとしても、社会のためになるアイデアが見つかるチャンスはあるはずだ。
アイデアがどんどん湧くブレストの方法
アイデアを生むスキルを磨くために、私がおすすめしたい方法があと2つある。どちらも私の経験から生まれたものであり、そのおかげで私は安心とチャンスを手に入れて、さらにその過程で楽しむこともできた。
1つはアイデアのブレイン・ストーミング(ブレスト)のサークルをつくること。そしてもう1つは、小さく始めることだ。
ブレイン・ストーミング・サークルに誘うメンバーは信頼できる人でなければならない。家族や親しい同僚などだ。そして、ブレストの結果としていいアイデアが生まれたら、メンバー全員でチャンスをシェアするという決まりを事前に確立しておいたほうがいいだろう。
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