「あなたのような見た目の人から化粧品を買う女性がいるとは思えない」と言われてもはい上がり、ついには、化粧品最大手のロレアルに約1500億円という巨額で自社を売却するに至った女性起業家の自伝『Believe It 輝く準備はできてるか』がついに翻訳出版された。原書はNYタイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、 USA TODAYでベストセラー入りを果たし、話題書となっている。
17歳で初の起業を経験し、19歳のときに設立した会社Kakedasを2022年夏、東証上場企業に売却した24歳の渋川駿伍氏は、本書をどう読んだのか。その魅力を聞いた。
起業家のナラティブ
女性の視点で起業の経験が語られている本は数少ないですが、『Believe It 輝く準備はできてるか』はそのロールモデルとして、非常に参考になると思いました。読者に話しかけるような共感を誘う表現が随所に登場し、会話のように読めて、思わず「わかる!わかる!」と頷いてしまう、他にない面白さがあります。
いわゆる成功譚ではなく、仕事やプライベートといった枠にとどまらない、多角的な自分を表現している本なので、起業家や事業運営に携わる人だけではなく、さまざまな人に響く本だと思います。
著者のジェイミーさんは、自身の会社をロレアルに売却しており、その部分では、今年事業を売却した私自身とオーバーラップするところも多々ありました。
彼女のように燃え尽きてしまうことも、起業家にはよくありますね。1つの山を登り切ったときに、緊張感が和らいでペースが変わるという話も聞きます。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら