3位は総合商社の伊藤忠商事で7522.2円。平均年収1627.8万円、総労働時間2164.0時間だった。朝5時から9時の早朝勤務時間の割増賃金支給、8時前の始業社員に対して軽食を支給するなど、朝型勤務を推進している。
4位はソフトバンクグループで7052.7円。平均年収は1404.9万円、総労働時間1992.1時間だった。
以下、5位三井物産7026.1円、6位ストライク7011.4円、7位電通グループ6938.3円、8位ケネディクス6495.7円、9位住友商事6483.6円、10位サントリーホールディングス6228.6円と続く。13位めぶきフィナンシャルグループ6047.9円までが6000円超え。42位東京建物5082.8円までが5000円を超えている。
ランキング対象841社の計算時給の平均値は3551.4円。昨年2021年の779社の平均値3605.7円から若干低下した。ちなみに2020年3579円(716社)、2019年3520円(656社)と数字は大きく変わっていない。
岸田首相、賃上げを「企業の社会的責任(CSR)」
さて、国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査」によると2020年の正規雇用の平均給与(年収)は495.7万円。年間総労働時間を上記841社の平均労働時間1946.9時間で計算すると時給は2546円。東京の最低賃金の倍以上はあるものの、今回ランキング対象の平均とは1000円以上の差がある。
岸田文雄首相は、「賃上げは『企業の社会的責任(CSR)』」と発言。大手企業が賃金を率先して上げることで、日本全体に広がっていく形を期待しているようだ。
上場企業の2022年4~6月期の決算は好調で通期も持続すると見込まれている。好業績企業が多い今回のランキング上位では従業員への利益還元は十分可能だろう。
さらに大手企業には自社の従業員だけでなく幅広い社会的責任も求められる。取引先からの値上げも前向きに受け入れ、サプライチェーン全体での賃金上昇につながる取り組みにも期待したい。
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