「3年は祖父母が育児」母子で生き抜く起業の哲学 自己啓発書嫌いの人が共感する本「Believe It」

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絶望の世界で起業し、子どもと離れて働いた女性が考える「起業」とは(写真:Pangaea/PIXTA)
「あなたのような見た目の人から化粧品を買う女性がいるとは思えない」と言われてもはい上がり、化粧品最大手のロレアルに約1500億円という巨額で自社を売却するに至った女性起業家の自伝『Believe It  輝く準備はできてるか』がついに翻訳出版された。原書はニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、 USA TODAYでベストセラー入りを果たし、話題書となっている。
福岡でグルーヴノーツ社を起業し、子育てをしながら同社をマネジメントしてきた佐々木久美子会長は「女性ならではの生活感が赤裸々に書かれていて、起業当時のことがまざまざとよみがえってきた」と語る。佐々木会長に響いた本書のポイントとは。

起業は絶望の世界

ビジネス書というと、男性目線のサクセスストーリーを描いたものが多く、あまり共感するものがありませんでした。私は、自己啓発書は読まない、読んで成長へのモチベーションを高められない人です(笑)。でも、『Believe It  輝く準備はできてるか』は、著者のジェイミーさん自身が女性経営者でもあり、引き込まれて読みました。

『Believe It 輝く準備はできてるか』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

とくに女性は、出産や育児などのライフイベントと仕事を切り離しづらいと思います。過去、女性起業家の本はありましたが、会社や仕事についての話が圧倒的に多く、こうした人生全般における「自分の声の本」はあまりなかった。本書は、そうした生活感が赤裸々に描かれていて、起業当初の「明日、会社がなくなってしまうかもしれない……」という不安な思い、たくさんのつらかったこと、きつかったことなどが、いい意味でまざまざとよみがえりました。その時々の、場面場面の匂いや感触といったものまで、生々しく思い出しました。

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