「3年は祖父母が育児」母子で生き抜く起業の哲学 自己啓発書嫌いの人が共感する本「Believe It」

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私にとって、起業とは目的ではなく、人生を生きる手段です。ストレスを減らすための1つの道具のような感覚です。英語もコミュニケーションの道具ですし、アルゴリズムやAI、コンピューターも道具。それが目的ということはなくて、紙や鉛筆と同じです。

いろいろな道具がある中の1つに、「起業」「会社」がある。それを使ったほうが、私の人生を生きやすかっただけでした。

私が「TECH PARK」の事業を始めたのは、私のようなワーキングマザーが子育てするのを支援したかったからです。親が安心して預けられる、子どもの成長に必要な学び・遊びの環境を求めて、子どもたちがそれぞれの個性に合わせてテクノロジーを楽しむ場所をつくりました。

起業とは、人生の問題を解決する1つの道具、なのだと私は思います。

私が守りたいと思うもの

起業することが目的になったり、お金儲けのためだけに生きてはいけないとも思っています。そうなったら、きっと私は、子どもの前で笑顔でいられなくなる。子どもを育てるには、自分が笑顔でなければいけません。

守りたいものは、家族やお世話になった人です。ジェイミーさんも、会社経営と、自分の産みの親を探すことや、育ての親への気持ちなどが密接に関わっていました。自分にとってそれがとても大事だと考えていたから、本に書いたのだと思います。

つまり、彼女を構成するものはビジネスだけではなかった。そうでない部分も含めて、こんな自分だったからこれができたよ、ということをさらけだしている。決して、資本の論理だけで「成功」したのではないのです。

もちろん会社を経営するからには、会社を成長させることは大事ですが、私がやるからにはスタッフや関係する人たち、また自分自身の人生を大切にできる会社にしたいと思います。

本書には「自分がどうしたいと思うのか」を大事にしようということが、よく書かれていると思います。まだまだ道半ばではありますが、やはり、自分の感性を大事に取り組んでいきたいと思いました。

(構成:泉美木蘭)

佐々木 久美子 グルーヴノーツ代表取締役会長

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ささき くみこ / Kumiko Sasaki

福岡県生まれ。システムエンジニア、プロジェクトマネジャー等を経て、福岡のIT企業で交通系や医療系のシステムやクラウド、スマホを利用したサービスの開発を行う。2011年に起業、2012年、社名をグルーヴノーツに変更し会長就任。「働きながら子育てをするワーキングマザーの一人として、私自身が欲しい場所」を求めて、テクノロジーと遊ぶスクール「TECH PARK(テックパーク)」を福岡・天神に開校。以降、全国から参加できるTECH PARKオンラインスクールや、教育機関向けのプログラミング授業支援、企業や行政向けデータ活用やIT、DXを中心とした教育研修など、様々なサービスを展開。2児の母。

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