犬の5倍「殺処分される猫の6割は子猫」という悲劇 「野良猫に餌やり」は必ずしも美徳とは限らない
令和2年(2020年)度(令和2年4月1日~令和3年3月31日)に全国の保健所などで殺処分された犬猫は、昭和49年以降で最小の2万3764匹だったと環境省が公表しています。
その内訳は、犬が4059匹、猫が1万9705匹です。殺処分は10年前と比べると10分の1に減りましたが、猫の殺処分は犬と比べて約5倍になっています。引き取り数は猫のほうが多いのですが、犬の5倍というわけではありません。なぜ、猫の殺処分はこれほど多いのでしょうか。
殺処分が急激に減少した経緯
全国の自治体で引き取られる犬や猫は、平成23年度には22万匹を超していて、その80%程度(約17万5000匹)が殺処分されていました。
引き取られる理由は、「繁殖を引退したから」「売り物にならないから」など、動物取扱業者の無責任と思えるケースだけでなく、「鳴き声がうるさい」「飼育が大変」など、飼い主の身勝手と思えるケースや、飼い主が犬や猫を無計画に繁殖をさせてしまった末に、引き取りを求めるケースが多くありました。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら