坂上忍さん「保護活動を商売に」に込められた意地 犬・猫の保護ハウス「さかがみ家」が目指す未来
――さかがみ家を立ち上げる原動力となったものは何ですか?
坂上忍(以下、坂上):僕は10年周期で新しいことを始めていて、次は何をやろうかと考えていました。40代には子役のキッズスクールを立ち上げて、バラエティーにも出演させていただきました。
物心ついた時から芸能界で仕事をしていたので、最後をどうしようかというのが自分の中にあって。この世界で終わるのもありですけど、これまでは選択の無い人生でしたからね。最後は自分で選択した仕事をやりたいな、とずっと思っていたんです。
僕はむかし悪い飼い主だった
ある日、飼い犬と接する彼女さんの姿を見て、「あっ、僕はむかし悪い飼い主だったから、もう1回やり直しができないかな」と思って、40歳過ぎてからチワワを飼い始めました。勉強のためにいろいろな方と話をしていくうちに、動物保護のことや現状などを知り「ああ、僕はたぶんこういうのをやっていくのかな」と思ったんです。その2つのタイミングが合いましたね。
僕はせっかちなほうで、たとえば還暦過ぎ、いわゆる定年退職してからのスタートでは絶対遅いと思っているんです。何かを始めるときには自分の体力が多少残っているうち、交渉する時にもまだ喧嘩できる気力が残っているうちにやらないと、中途半端で終わってしまいますから。それはダメだと思って、55歳でスタートしました。
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