このように女性たちが専業主婦について、いろいろと考えている一方で、男たちの考えは依然としてぼんやりとしたままです。
周囲の独身男性(20~30代)に「将来、奥さんには働いてほしいか、専業主婦になってほしいか」と尋ねると、返ってくる最も多い答えは「どっちでもいい」です。
というのも、彼らにとって「女性の働き方」という課題は、はっきりいって他人事。「母親が専業主婦だったから、妻にも断固それを要求する」といった保守派はほとんどいなくなりましたが、逆にそのおかげで議論はあいまいになった印象。きちんと妻のライフキャリアについて考える男性は、相変わらずまれです。
「妻が家のことをやるのが前提」の男たち
「働いてもいいけど、自分より稼がれると正直、複雑な気持ちだな。あ、もちろん、家のことはちゃんとやってほしいかな」
「現実的に考えると、共稼ぎのほうが収入があっていいよね。でもまあ、子どもができたら、辞めてもらうんだろうなあ(そのときになったら考えよう)」
など、どこまでものんきそのもの。もちろんそこには、自分が仕事を辞めて家庭に入るというビジョンは含まれていません。
冒頭の独身キャリア女性のような意見に対しても、「そっちこそ、守るものがなく気楽に働けてうらやましい」と反駁したり、「じゃあ、専業主夫になってくれる男と結婚すれば?(笑)」と茶化したり。まじめに取り合おうとはしていません。そのことが、どれだけ働く女性をいらだたせていることか。
内閣の声高な主張を待つまでもなく、これからの日本は、「女性」という眠れる資産を再活用しないと生き残れません。専業主婦が話題になっているこのタイミングで、世の男性たちは少なくとも身の回りの女性の悩みに、耳を傾けるべきでしょう。
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