「専業主婦つきの男」への止まらぬ嫉妬 噴出する「私だって家政婦が欲しい!」の声

✎ 1〜 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 28 ✎ 29
拡大
縮小
(写真:miya227 / Imasia)

近頃、何かと専業主婦が注目されています。「女性活用」を叫ぶ安倍内閣の下、「配偶者控除の見直し」がたびたび議論されますし、『ハウスワイフ2.0』『専業主婦になりたい女たち』などの本も話題に。

この専業主婦問題は、単なる女性の生き方・人生選択の話にとどまりません。多くの企業にとって重要な、ひいては日本全体の、問題です。

家政婦つきの男性と互角に戦えなんて…

以前、ある女性(未婚・36歳)から愚痴をこぼされました。彼女は大手広告会社で営業職としてバリバリ働いているのですが、「社内のライバルはみな、既婚男性。彼らには『家政婦』がついているから勝ち目がない」と嘆くのです。

彼女の職場の結婚している男性の奥さんたちは、ほとんどみな専業主婦。絵に描いたような(逆に言うと、今どき珍しいぐらいの)夫が働き、妻が家庭を守るシステムです。

家庭のことを奥さんにきちんとやってもらって(ワイシャツはいつもぱりっとしていて)、物理的にも精神的にもサポートを受けながら働けている彼らに対し、自分自身はマンションで独り暮らし。気ままと言えば気ままですが、部屋も散らかりがちで、彼氏もおらず、ついつい気持ちもすさんでしまう。

これでは、仕事のパフォーマンスに違いが出てくるのは当然、というのが彼女の言い分です。「ただでさえ女性が出世しにくい会社なのに、これ以上の昇進は厳しい気がする。そろそろ限界かも。私だって専業主婦が欲しい!」と怪気炎を上げるのでした。

彼女のように素直に本音を吐き出せる人はまれですが、多くの働く女性が「家のことを誰かにやってもらいたい」と感じている……。そのことが、専業主婦家庭へのやっかみにつながっているというわけです。

次ページ「どっちでもいい」と無関心な男たち
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT