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新型クラウンに「らしさ」を求めてはいけない訳 4つのタイプを「掛け値なし」で見たその本質

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  • 森口 将之 モビリティジャーナリスト
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一方セダンは、真横から見たときのプロポーションが、残り3台と明らかに違う。前輪とキャビンの間が離れていることから、これだけは後輪駆動として残るのではないかと想像している。

「MIRAI」にも似たプロポーションの「セダン」(写真:トヨタ自動車)

しかし、現行クラウンと比べると、前輪とキャビンの間は短い。トヨタ車でこのプロポーションに近いのは、燃料電池自動車(FCEV)の「ミライ」だ。ファストバックのプロポーションも似ている。つまりセダンはFCEVになる可能性もある。

セダンは、スポーツとは対照的にボディサイズ5030mm×1890mm×1470mm、ホイールベース3000mmと、長さが目立つ。セダンには、フォーマルユースとしての需要もある。よって、クラウンファミリーのフラッグシップに位置づけられ、欧米プレミアムブランドの大型BEVセダンが対抗馬となるのではないかと想像している。

北米市場を狙うクロスオーバー

開発陣が次世代セダンとして描いたクロスオーバーは、発表会で明かされたように、「2.4リッターデュアルブーストハイブリッドシステム」と「2.5リッターシリーズパラレルハイブリッドシステム」の2種類のハイブリッドシステムが搭載され、どちらも4輪駆動となる。日本だけでなく、北米でも同じメカニズムを搭載する。

「クロスオーバー」は21インチもの大径ホイールを履く(写真:トヨタ自動車)

北米では、クロスオーバーとプラットフォームを共有する「カムリ」が人気だ。現地メディアでは、新型クラウンはそのうえに位置していた「アバロン」の後継という報道もある。

スタイリッシュなクロスオーバースタイルの4WDにすることで、カムリの上級という位置づけが明確になりそうだ。

残るエステートは、4930mmの全長と2850mmのホイールベースがクロスオーバーと共通で、パワートレインも近いことが予想される。ただし全幅は1880mm、全高は1620mmと拡大している。

かつてあった名称の復活でもある「エステート」(写真:トヨタ自動車)

リアまわりに余裕があるので、3列シートもできそうだが、大容量バッテリーを積んだプラグインハイブリッド車(PHEV)という可能性も考えられる。もしそうなれば、新型クラウンは4つのボディのすべてで電動化パワートレインの種類が異なることになる。

トヨタは常々、カーボンニュートラルには多様な選択肢をもって対応すると答えている。もし、新型クラウンが4種類の電動化パワートレインを持つとなれば、この思想を具現化する車種になるだろう。

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【あえて統一感を“持たせていない”意味】

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