急な予定変更が苦手な人の気持ちを軽くする方法 仕事上の「めんどくさい」なくすにはどうする?

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この注意の高まりには、ドーパミンという物質が関係しています。ドーパミンは、増えたきっかけとなった刺激を得る行動を強化させるので、さらにその話に注目してしまいます。

これはドーパミンアディクションという依存反応で、相手の嫌な行動に対する注目が高まり、それを追求する負のスパイラルを生み出してしまいます。

相手の話が自分のチャンクと異なったことが、このめんどくささの原因なので、相手の話をチャンキングしながら聞いてみましょう。

●キーワード ドーパミン

営業や接客で何度も同じことを説明する人へ

同じ内容を、個別に何度も説明するなら「アウトプットの必勝パターンを作り出す 」

営業や接客をされている方などは、同じことを何度も説明することに、飽きたり疲れたりするかもしれません。しかし、人に説明をする機会ほど、アウトプットの精度を上げるのに都合のよいことはありません。説明能力の向上に利用しましょう。

同じ説明を何度も繰り返せば、小脳のフィードフォワード運動制御によって自然に上手になっていきます。ここでさらに、「脳に何を学習させたいか」という目的を持って説明の仕方を変えてみると、自分に役立つ説明の練習に使えます。

『「めんどくさい」が消える脳の使い方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

相手の話を聞くとき、私たちはそれを自分の脳内にある文法に当てはめて理解しています。この作業は無意識で行われています。自分の脳内につくられる基準となる文法は、メンタル文法と呼ばれます。メンタル文法は、脳が省エネをするためにつくられますが、これを意識的に利用することができます。

同じ内容を、複数の人に違う文法で説明してみると、メンタル文法のパターンを増やすことができます。これは、説明のバリエーションが増えるだけでなく、相手の話を当てはめる文法が増えることにもなるので、理解力や読解力を高めるのに役立ちます。

また、普段から使える文法を増やすことは、そのまま情報チャンキングのトレーニングになります。チャンキング能力が高まると、情報を関連づけて、少ない容量で多くの情報を覚えておくことができます。

さらに、相手に合わせて説明をしていると、脳内にある様々な記憶にアクセスすることができるようになるので、物事を多角的な視点でとらえ直したり、相手の立場に立って心情を想像する能力を高めたりできます。

●キーワード メンタル文法

菅原 洋平 作業療法士

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すがわら ようへい / Sugawara Yohei

作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、作業療法士免許取得。民間病院精神科勤務後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。その後、ユークロニア株式会社を設立。現在、ベスリクリニック(東京都千代田区)で外来を担当する傍ら、企業研修を全国で行なう

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