だれしも、仕事、家事、運動など、日常生活で「めんどくさい」と感じる場面があるのではないでしょうか。なかなかやる気が出ずに、仕事が進まない、家が片付かない、運動が続かない……など、「めんどくさい」によってだらだらしてしまう人は多いでしょう。しかし、作業療法士の菅原洋平氏は「めんどくさい」は消せると言います。
『「めんどくさい」が消える脳の使い方』では、医療現場で実証された、科学的に「めんどくさい」を消すコツを紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋し、家の中での「めんどくさい」の対処法をご紹介します。
掃除がめんどくさい!
とにかく掃除がめんどくさいなら「10 分間しか掃除しない」
10分間の掃除時間をつくってみましょう。ルールは1つだけ。どれだけ掃除がはかどっても、10分以上やらないことです。
風呂場の浴槽をできるだけきれいにしようとしたら10分経過していた場合と、10分間は浴槽を掃除すると決めた場合、前者は掃除量やスピードという尺度で作業を評価し、素早くたくさんできた場合は大きな達成感を得られます。
後者は、達成感というより安堵感に近いもの。掃除の進捗はどうあれ、10分間は拘束されます。その拘束から解かれると「今日も10分できた」と安心できます。
作業の量やスピードを重視するのは、交感神経系を前面に出した設定です。高いエネルギーが発揮されますが、消耗が激しく長続きしません。エネルギーがなくなると、「めんどくさい」が発生します。
時間が拘束される、言い方を変えると終了する未来が保障されるのは、腹側迷走神経系を前面に出した設定です。安全が保障されているので、エネルギーは最適化されます。「めんどくさい」は発生しません。
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