「めんどくさい仕事」はどう考えても朝やるといい 「朝イチのメールチェックをやめる」のがオススメ

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「めんどくさい」を消す方法は時間にあります(写真:Luce/PIXTA)
誰しも、仕事、家事、運動など、日常生活で「めんどくさい」と感じる場面があるのではないでしょうか。なかなかやる気が出ずに、仕事が進まない、家が片づかない、運動が続かない……など、「めんどくさい」によってだらだらしてしまう人は多いでしょう。しかし、作業療法士の菅原洋平氏は「めんどくさい」は消せると言います。
同氏の新著『「めんどくさい」が消える脳の使い方』では、医療現場で実証された、科学的に「めんどくさい」を消すコツを紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋しお届けします。

その日一番やりたいことを最初にやる

めんどくさい気持ちを消すには、できるだけめんどくさくない時間帯に作業するのがコツです。めんどくさい作業を目にしたときパッと手を出せる反応速度は、時間帯によって異なります。

画面にシグナルが出て、被検者にできるだけ速く反応するように指示した実験で、10時、12時、14時、16時と同じテストを行うと、10時の反応速度が最も速く、時間が経過するほど遅くなっていき、16時の時点では10時に比べて約5倍遅くなっていました。

このように、私たちの脳は、目覚めてすぐが一番行動力が高く、夜眠る前が一番「めんどくさい」と感じるリズムを持っています。

ところで、企業での働き方改革で、この脳のリズムをもとに業務を改善していただくことがあるのですが、最もインパクトが大きいと言われることがあります。

それは「朝イチのメールチェックをやめること」です。

朝イチは、仕事時間の中で最も反応速度が速く、判断力にも優れている時間帯です。その時間帯を、他人の状況をチェックするメールチェックに費やしてしまうのはもったいないです。

脳は、行動をパターン化することで省エネを図るので、「出勤して自分のデスクに行き、荷物を置いてパソコンの電源をつけ、メールソフトを開く」、ここまでがほぼ自動化されている人が多いです。この自動的な行動は、じつは生産性向上のためには非効率です。そこで、自動化を一旦解除し、別の行動を脳に組み込みましょう。

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