だれしも、仕事、家事、運動など、日常生活で「めんどくさい」と感じる場面があるのではないでしょうか。なかなかやる気が出ずに、仕事が進まない、家が片付かない、運動が続かない……など、「めんどくさい」によってだらだらしてしまう人は多いでしょう。しかし、作業療法士の菅原洋平氏は「めんどくさい」は消せると言います。
『「めんどくさい」が消える脳の使い方』では、医療現場で実証された、科学的に「めんどくさい」を消すコツを紹介しています。本稿では同書より一部を抜粋し、仕事上での「めんどくさい」の対処法をご紹介します。
予定を急に変えられるのが嫌な人へ
まわりの都合によって予定が変わりやすいなら「予定の“終わり”に焦点を当てる」
予定を急に変えられるのは、わずらわしいことですよね。予定が変わりやすい環境にいる方は、「予定は変わる」ことを前提にしつつ、どう終えるかに注目してみましょう。
習慣のような予定通りの行動では大脳基底核が、突発的なことには小脳が対応しています。大脳基底核によってつくられた習慣が乱されると小脳がその修正を行い、そのときにエネルギーが消費されますが、乱されることが前提になっていると、大脳基底核から小脳へのスイッチが速やかになり、エネルギーの消費を抑えることができます。
予定変更が「めんどくさい」のは、自分が最もパフォーマンスを発揮できる、「パーソナルテンポ」が乱されるからです。テンポを乱されたときは、「終わり」を意識することで脳を省エネしましょう。
脳が課題を遂行するときの特徴を調べた実験があります。画面のどこかにシグナルが出て、制限時間内に目標の数をタッチする課題です。実験参加者は、課題の前半では、まず「正確性」を重視します。中盤になると、「正確性」に合わせて「速さ」が重視されます。
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