徳川家康、知られざる健康オタクぶりが凄すぎた 麦めしを好み、健康のために自ら薬を調合
歴史に名を刻む偉人たちはどんな食事をしていたのか。調べてみると、興味深い事実が次々と浮かび上がってきます。その中から、今回は江戸幕府の「将軍メシ」について、東洋経済オンラインで『近代日本を創造したリアリスト 大久保利通の正体』を連載中の真山知幸氏が解説します。
※本稿は真山氏の新著『偉人メシ伝 「天才」は何を食べて「成功」したのか?』から一部抜粋・再構成したものです。
真夏でも温かいうどんを食べていた徳川家康
古代から日本の指導者は健康管理に気を配っていたようだ。江戸幕府を開いた初代征夷大将軍の徳川家康にいたっては「健康オタク」の域に達していた。
真夏でも温かいうどんを食べて胃腸を守り、届いた果物ですら、季節外れだと判断すると、自分は食べずに家臣に分け与えるという慎重ぶり。普段は粗食を心がけ麦めしばかりを好んで食べた。そのうえ、健康のため自ら薬の調合まで行っていたという。
晩年は鯛の揚げ物を食べて腹痛を起こしたことがあった。このときも家康は持病の「寸白(すばく)」(条虫などによる病)だと自己診断して、「万病円」という自家製の腹痛薬を飲み続けた。
ところが、これに対してドクターストップがかかる。侍医の片山宗哲は家康の腹のしこりを癪(さしこみ)と診立てて、「万病円の服用を少しお控えなさっては」と進言した。
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