クラウンを大変身させた豊田社長の強烈な危機感 16代目開発の裏側と第1弾クロスオーバーの全貌

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第1弾として発売が予定されているクロスオーバー(撮影:尾形文繁)
サイドビュー(撮影:尾形文繁)
開口した状態のリアハッチゲート(撮影:尾形文繁)

ちなみに、今回発売されるのはクロスオーバーで、ほかの3つのモデルは今後1年半の期間に順次登場予定となっている。ここからはクロスオーバーの詳細解説をしていこう。

エクステリアは従来のザ・セダンから脱却し、クーペシルエットとリフトアップの融合で「セダンを超えるセダン」として開発。大型グリルをやめたフロントマスク、面の抑揚で表現したサイドビュー、左右一直線につながるヘッドランプ/テールランプなど、「威圧」「圧倒」とは違った新たな高級車像をアピール。個人的にはフロント/リアのライン回りの造形にスピンドルシェイプが特徴だった4代目の雰囲気が匂うデザインに感じた。

ボディーは大型化もグローバルでは標準サイズ

パッと見るとかなり大柄に見えるが、実際のサイズは全長4930×全幅1840×全高1540mm。「クラウンは全幅1800mm」までというこれまでの掟は破られているが、グローバルで見るとこの手の高級車では標準サイズと言えるだろう。タイヤは主要モデルが21インチ、ベーシックモデルが19インチだ。タイヤ代が気になる人もいるだろうが、開発陣は「できるだけ、アフォーダブルな価格で提供できる体制を作る」と語っている。

インテリアは水平基調のクリーンなインパネからドアにかけて連続性のあるデザインを採用。イメージ的には先代の改良モデルをよりクリーンでシンプルにした印象だ。金属加飾(WARM STEEL)や握り心地までこだわった操作系、仕立てのよさと着座の安心感にこだわったシートなど、細部まで抜かりなし。メーターはフル液晶のメリットを生かし、4つのテイストと3つのレイアウトの中から好みに合わせて選択可能である。

パッケージはドライバーがコクピット感覚で運転に集中できる環境、パッセンジャーは心地よく移動を楽しめる空間に仕上がっている。ちなみに歴代クラウンの伝統装備と言われた運転席ドアに装着されるテールゲートオープナーや空調のスイング機能は廃止されたが、運転席&助手席シートアシストグリップや助手席肩口パワーシートスイッチは一部グレードながらも継承されている。

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